厳しい上司からもリーダーシップは学べる
たとえ尊敬できない上司であってもその人から学ぶことはできる。卓越性について教えてくれる上司もいれば、反面教師になる上司もいる。どちらの教訓にも価値がある。
腹立たしいやり取りがあるたびに、それをリーダーシップに関するデータを収集する機会だと考えるといい。以下のように自問してみよう。
・どんな行動が信頼を生み出すか
・どんな行動が不要なストレスを生み出すか
・どのようなコミュニケーションスタイルが人をやる気にさせるか
・もし自分がこのチームを率いる立場だったら、どのような異なる行動をとるか
優れた未来のリーダーは常に尊敬するリーダーだけでなく、決して真似したくないリーダーも観察している。
レジリエンスは困難を通じて培われる
キャリアにおけるレジリエンスは理解ある上司の下で簡単な業務をこなしている時には養われない。プロジェクトが困難になり、期待が高まり、人と対立するときに育まれる。
研究では、逆境を乗り越えると従業員は不確実性やプレッシャーに対処できるという証拠を得られるため、自信が強化されることが一貫して示されている。厳しい上司は感情のコントロールや対立への対応力、適応力、そしてプロフェッショナルなコミュニケーションを磨く機会を与えてくれる。
こうしたスキルはキャリアが進み、自分が責任ある立場になるほど価値を増していく。厳しい上司の下でうまくやってきた人は冷静で落ち着いた上司になることが多い。それは不適切なリーダーシップがもたらす代償と、明確な期待値の重要性を理解しているからだ。
逆境を好機に変える
逆境を好機に変える能力は自分に力を与え、キャリアを築くための手段になる。もちろん、虐待的な職場に居続けるべきだと言っているわけではない。いじめやハラスメント、差別がある、あるいは心理的安全性が確保されていない職場では行動を起こすべきであり、時には離れることも必要だ。
だがもし上司が単に要求が厳しく、細部にこだわる、あるいは挑戦的なタイプであるだけなら、その不快感がそうした状況でなければ身につけられなかったであろうスキルを磨くのに役立っているかどうか考えてみてほしい。私たちのキャリアを最も加速させてくれるリーダーは必ずしも私たちを安心させてくれる人ではない。
リーダーは時に私たちができると思っている以上のことを期待する。ハウエルは書式を直された時の腹立だしさや、厳しい会話をした際の不安はもう覚えていないという。ハウエルが覚えているのは自分がより優れたリーダーになったということだけだ。
そこに不満を抱える多くの従業員が見逃しているチャンスがある。最悪の上司がお気に入りの上司になることは決してないだろう。だが正しいマインドセットを持てば、その上司はあなたにとって最高の師になる可能性がある。


