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北米

2026.07.05 08:00

建国250周年の米国、強さを支えてきた柱に揺らぎ

米首都ワシントンにある連邦議会議事堂。米国は2026年7月4日、建国250周年を迎えた=ゲッティ

同盟諸国との科学・工学分野の緊密な協力はその後も続いてきた。そして、今後待ち構えている新たな技術的課題に対処していくうえでも、まさにこうした協力が鍵を握ると筆者は考える。そうした課題をいくつか挙げれば、強靱で相互に支え合うサプライチェーン(供給網)の構築ドローン(無人機)やミサイルの拡散への対処、AI(人工知能)の開発と統合での主導権保持などだ。

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貿易面では、米国にとって最大の貿易相手国はなおカナダとメキシコであり、地域ブロックで見れば欧州連合(EU)がダントツで最大の貿易相手であるという事実を思い起こす必要がある。防衛コストのより公平な負担や、よりバランスのとれた貿易収支を追求すること自体は理にかなっているとしても、米国の指導者は、こうした広範な関係を損なえば米国自体が大きな危険にさらされかねないという点を肝に銘じておくべきだ。

技術面の優位性

技術は米国が長年にわたり卓越した地位を保ってきた分野だが、現在は中国との熾烈な競争にさらされているばかりか、自国の政策判断でその優位性が損なわれるおそれにも直面している。経済協力開発機構(OECD)によると、中国は2024年に研究開発費で米国を初めて上回った。中国の研究開発費は2004年以降、年平均14%超のペースで増えており、これは同じ期間の米国の伸び率の2倍超にあたる。

中国の成果は分野によってばらつきがあり、なかんずく民間航空機の製造や半導体などは芳しくない。一方で、新たな軍事装備やAIシステム、クリーンエネルギー源、電気自動車(EV)、磁石の製造、そしてもちろんレアアース(希土類)の生産などで大きな進歩を遂げていることには、ほとんど疑いの余地がない。

同時に、米国の技術面の優位性は近年、自国の研究開発投資が基礎研究を犠牲にして、特定の用途向けの開発研究に圧倒的に大きな重点を置いてきた(基盤となる科学知識の創出を目的とした政府主導型モデルよりも、営利事業化をめざす企業主導型アプローチが幅を利かせていると想像されたい)ことにも脅かされている。

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昨今の問題にはほかに、現政権が主としてイデオロギー上の理由から国内の主要な研究大学や研究機関を繰り返し攻撃していること(ただ、ありていに言えばこれはSTEM=科学・技術・工学・数学=分野よりも社会科学系の学部に対するもののほうが顕著だ)や、移民政策が引き締められ、優秀な科学人材の誘致や引き留めが妨げられていることも挙げられる。後者に関して言えば、この25年間に化学、生理学・医学、物理学の分野でノーベル賞を受賞した米国人の約40%が移民であること、また、米国の評価額10億ドル(約1600億円)以上の未上場企業、いわゆる「ユニコーン」の約60%が移民による創業である事実を思い起こすべきだろう。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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