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経営・戦略

2026.07.04 13:05

現代のCFOは「リスク報告者」から「リスク設計者」へと移行している

stock.adobe.com

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今日、企業が直面する最大級のリスクの多くは貸借対照表には見えない。日々、資金と情報を扱うシステムや業務慣行の中に埋もれている。それにもかかわらず、多くの組織はいまだにリスクを事後に分析するものとして扱っている。リアルタイム取引と絶え間ない市場変動という現実と組み合わさると、リスクはビジネスと同じ速度で動く。

財務自動化プラットフォームのCEOとして、私はこのリスクの継続的な変容を最前列で見てきた。日々接する数千の組織においても、自社のビジネスにおいても同様である。ますます明確になってきたのは、財務リーダーシップが新たな時代へ入ろうとしているということだ。

最高財務責任者(CFO)の役割は、事後にリスクを管理し報告することを超えて進化している。今日の財務リーダーは、そもそもリスクが発生しないようにするためのシステム、プロセス、統制を設計することに貢献すべきである。私の経験では、この転換により、複雑さを増す事業環境において、組織はレジリエンス、効率性、戦略的成長を促進できる。

なぜリスクはいまワークフローの一部なのか

リスクそのものの性質が変わった。かつて脅威の多くは散発的なものであり、監査を通じて、あるいは不正がすでに金銭的損失をもたらした後でようやく明るみに出ていた。いまやリスクは日々の業務運営に組み込まれている。

これは買掛金でとりわけ顕著だ。Eメールと相互接続されたデジタルシステムが、請求書処理と支払いプロセスの主要な経路になっている。請求書はEメールやデジタルシステムを通じて処理され、支払いは相互接続されたプラットフォームを横断して実行される。あらゆるやり取りが露出を生む。私たちが目にする、財務チームを狙うより高度な手口の1つが文書の改ざんである。不正者はスキャン画像やPDFを加工して文書内容を変更したり、メタデータを改変して偽造文書を本物のように見せかけたりする。多くの場合、こうした変更はピクセルレベルの異常としてしか見分けられず、人間だけで発見するのはほぼ不可能だ。

これが、リスクがワークフローに組み込まれているという意味である。そのため、こうした攻撃に対処するために定期的なレビューや手作業のチェックポイントに依存するのではなく、異常を発生時に認識し、統制を自動で適用できるシステムを整備し採用する組織が増え始めている。

レガシー手法の限界

多くの組織はいまだに、スプレッドシートと手作業の承認を中心に組み立てられた断片的なプロセスで運用している。こうしたワークフローは、今日直面している脅威に対応するよう設計されていない。

一方で、モダナイズの圧力は高まっている。私たちの「2026年版 AI in Finance」レポートによれば、財務チームの43%がすでにレポーティングと分析にAIを活用しているにもかかわらず、監査、コンプライアンス、リスクまたは不正防止にまでその能力を拡張しているのは19%にとどまる。この不均衡は、表層的な効率は改善しても、根底の脆弱性が残るという「進歩したつもり」を生みかねない。

こうした隠れた脆弱性は、誤りや不正が入り込む余地を生み、情報の流れを見えにくくすることでリスクを増幅させる。さらに、標準化の欠如は統制の適用を難しくする。

私は、これらが孤立した問題ではなく構造的な脆弱性だと認識するCFOと日常的に話している。その気づきを踏まえ、彼らはAIが組み込まれたモダンな財務オペレーションへと移行している。レガシーシステムでは、財務チームが請求書データを手入力し、分断されたソースからレポートを引き出す必要があるのに対し、多くのモダンプラットフォームは文書を自動で取り込み分類し、手作業なしでリアルタイムのダッシュボードを生成し、不正検知でも同様の効率を生み出せる。この道を検討しているなら、提携するシステムがすべての取引を継続的にスクリーニングし、支払いが承認される前に異常をフラグできるかを確認すべきだ。例えば、改ざんされた文書が届いた瞬間に遮断できるようにする、といった具合である。

リーンな財務システムでレジリエンスを構築する

私が見てきたところ、レガシー手法の限界を克服するには、財務がどのように機能すべきかを再考する必要がある。不正防止、流動性管理、コンプライアンス、オペレーショナル・レジリエンスは、プロセスそのものに直接組み込むべきである。

この目標を達成するには、リアルタイムで洞察を生み出すワークフローを構築し、そもそも問題が起きにくいシステムを設計することが重要だ。これこそが、リスク設計者になるという意味である。

私が話してきた多くのCFOは、リーンの原則を採り入れている。もともと製造業で発展したリーン思考は、無駄の排除、流れの改善、継続的改善の実現に焦点を当てる。これを財務に適用すれば、より迅速で透明性の高いシステムへとつながり得る。リーンな財務オペレーションに基づくシステムを設計する際に念頭に置くべき重要な要素を、いくつか挙げたい。

・歴史的に誤りや遅延を招きがちな手作業の接点を減らす。

・例外を可視化し、管理可能にするワークフローを標準化する。

・リアルタイムのデータ取得と中央集約的なデータ分析を統合し、より迅速で情報に基づく意思決定を支える。

・定期的ではなく継続的に稼働する統制を組み込む。

効率性の向上にとどまらず、この種の財務システムは、リスクをプロアクティブに管理するための基盤になり得る。ワークフローが標準化され自動化されると、異常は見つけやすくなる。データが中央集約されれば可視性は高まり、一貫したプロセスは統制の適用をより確実にするはずだ。これらの仕組みが連動することで、リスクの検知と管理はより容易になる。

次に来るものを見据えて設計する

景気の不確実性、進化する規制、ますます巧妙化する不正手口が続く限り、CFOにのしかかる圧力が緩む可能性は低い。取締役会や経営陣からの期待は上がり続け、財務チームには、より迅速な洞察とより強固な統制の提供が求められている。

私は、これらの期待に応えるには発想の転換が必要だと考える。自問してほしい。あなたは財務プロセスを管理しているのか。それとも、リスクを代わりに管理してくれるようプロセスを設計しているのか。いまこそ、継続的な監視、迅速な対応、長期的なレジリエンスを支える基盤を構築すべき時である。リスクアーキテクチャは財務リーダーシップの新たな言語になりつつあり、それを学ぶことで、レジリエントで成長に向けた備えも整った財務機能を築ける。

forbes.com 原文

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