労働市場の専門家たちが、現在の人材採用の現場で最も重視されている必須スキルについて見解をまとめた。それらは、AIに代替されるものではなく、AIを補完し、それを最大限に活用するためのスキルだった。
優秀な候補者を他と差別化する要素は、「人間的なもの」
AI時代の今、競争の激しい労働市場で優位に立つためには、ChatGPTなどのツールを使いこなすことが不可欠だと多くの人が考えている。しかし、労働市場の専門家や採用責任者によれば、優秀な候補者を他と差別化する要素は、技術的なものではなく「人間的なもの」になってきているという。
AIの能力が向上するにつれ、採用の現場では、学位や職歴、技術的な専門知識といった従来の採用基準以外の部分が重視されるようになったと専門家は指摘する。その代わりに求められているのが、AIに代替されることなく、むしろAIを補完したり、活かしたりするようなスキルだ。これには、チームを率いて協働する方法を知っていること、変化に対応すること、そして的確な意思決定を迅速に下すことなどが含まれる。
シンクタンク組織ワーク・フォワードのブライアン・エリオットCEOは、「この事は、私たちが歴史的に重視してきた価値観が逆転したことを意味するといえる」と語る。「これまでは特定の知識分野における専門性の深さが評価されてきたが、これからは、経験、学ぶ姿勢、そしてリーダーシップ能力の組み合わせが重要になる。そのため、特に過去数十年にわたって専門知識だけを積み上げてきた人々にとっては、極めて大きな変化だといえるだろう」。
リンクトインが実施したグローバルな調査では、専門職の5人に1人が「適切なスキルがないために仕事探しが難しくなっている」と感じていることが分かった。そこでフォーブスは、エリオットのほか、複数の経営幹部やエコノミストに対し、社会人が今まさに身に付けるべきスキルについて話を聞いた。



