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欧州

2026.07.03 17:30

ロ・ウクライナ両軍が滑空爆弾の使用を拡大 ロは1週間で1800発、再び戦局を左右する兵器に

ロシア空軍のSu-34戦闘爆撃機が誘導滑空爆弾を投下する様子。ロシア国防省が2016年6月8日、テレグラムに投稿した動画から

ロシアはウクライナ側の対抗手段に応じて、この兵器を継続的に改良してきた。初期型UMPKはウクライナ軍の電子戦による衛星航法妨害の影響を受けたため、ロシアは妨害耐性を高めた「コメタ」衛星航法モジュールを搭載するようになった。最新型では、衛星信号が弱くなった際に慣性航法への依存度が高まる仕様になっている。さらにUMPKキット自体も改良され、射程は最大95kmにまで延伸された。これにより、航空機はウクライナ側の防空覆域の外側からさらに安全に攻撃できるようになっている。

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ロシアは過去1カ月で滑空爆弾の使用を大幅に増やしており、ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領によると6月第1週だけで約1800発発射した。この変化はロシア国防省の情報発信にも反映されており、以前は前線各地での砲撃の動画を公式テレグラムチャンネルに連日投稿していたが、6月に入ると滑空爆弾による爆撃の動画を毎日少なくとも1本公開するようになった。

ロシア軍によるこれらの滑空爆弾爆撃のなかには戦略作戦の一環で行われているものもあるが、大半は戦術作戦を支援するものとみられる。ロシア国防省は6月最終週、ウクライナ東部のハルキウ州やドネツク州、南部ドニプロペトロウシク州で、ウクライナ軍の一時展開拠点を滑空爆弾で破壊した様子とする動画を公開した。このほかハルキウ州やドニプロペトロウシク州の無人機指揮所、北部スーミ州などの兵站橋に対する爆撃も報告している。いずれのケースでも、地上部隊の戦術機動を直接支援する強力な火力が必要な目標に対する精密攻撃に滑空爆弾が用いられている。

ウクライナの滑空爆弾

ウクライナは、ロシアがソ連から引き継いだような大量の航空爆弾の備蓄を持たないため、滑空爆弾を運用能力がはるかに制限されてきた。それでも、外国からの軍事支援を通じて一定数を取得している。たとえば米国製の「GBU-62 JDAM-ER」は、回数は限られるがロシア側の重要目標に対する攻撃に使われており、最近では5月31日、ロシア軍の基地に投下された。ウクライナ軍はほかにフランス製の「AASMハマー」や米国製の「ラスティ・ダガー」も運用している。これらは滑空能力に加えロケット推進力を備え、射程と汎用性を拡張している。

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ウクライナ軍が保有するこれらの外国製滑空爆弾は戦術作戦の支援だけでなく、長射程を生かして戦略爆撃作戦にも活用できる。とはいえ、繰り返しになるが、これらは外国から供与される兵器であるため数が限られ、慎重に使わなければならない。

次ページ > ウクライナ国産滑空爆弾「ビリウニュバチ」はフェーズを変えるか

翻訳・編集=江戸伸禎

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