ビジネス

2026.08.24 15:45

スンダー・ピチャイ「楽観主義という解決方法」贈りたくなる言葉集 vol.5

Forbes JAPAN編集長編著『Forbes JAPANが選ぶ 未来をひらく言葉』から、Forbesが過去取材したビジネスリーダーたちの名言を紹介する。

advertisement

正解のない時代に「未来をひらく」仕事をなし得た彼ら・彼女たちは、自らの行動からどんな言葉を紡ぎ、何を導き出したのか。「名言こそ未来に伝えるべき共有物だ」をコンセプトに、リーダーたちの言葉をひもとき、われわれの「今日の行動」に転換すべく読み解くコラム。第6回の今回は、Google CEO、Alphabet CEO スンダー・ピチャイの言葉を紹介する。


「面白いね!」でアイデアを回す文化

グーグルに入社した時、私は驚きました。私がアイデアを話すと、普通は誰もがうまく機能しない理由を分析したがります。ところが、グーグルでは「面白いね!」で始まり、アイデアがうまく回るように助け合う。楽観主義と問題解決の企業文化が存在することに私は感銘を受けたのです

──スンダー・ピチャイ

advertisement
Getty Images
Getty Images

「私が最初にテクノロジーのインパクトを受けたのは12歳の時」と、2019年、グーグルCEOのスンダー・ピチャイは、私に語り始めた。

ピチャイはインド南部の都市チェンナイで生まれた。二部屋の集合住宅で育ち、12歳の時に5年も設置を待ち続けた電話が家に来た。それまで電話がなければ母親は病院の予約すらできず、バスに1時間以上も揺られて病院に行き、そこでさらに1時間以上並ばなければならなかった。しかし、電話の登場で時間が節約できて、家族で過ごす時間が増えた。さらに、「近所の子どもたちが集まるようになり、大人たちも家にやってくるようになりました」と笑う。技術はコミュニティをつくったのである。

グーグルの社長に就任すると、2016年に、彼は「AIファースト企業」を宣言した。「イノベーションとは、日々の経験から生まれるものです。だから、いつでもどこからでもイノベーションは可能なのです」。12歳の時の電話の体験で見た近所の人たちの笑顔がゴールであり、そこに到達するための武器が、楽観主義と「面白いね!」と言ってアイデアを回すグーグルの文化だろう。原点であるインドの話を再び振ると、彼はこう言うのだった。

「将来、私を育ててくれたインドに帰りたいと思っています。両親から「人生で受けた恩恵は社会に返すべき」と言われて育てられましたからね」


Sundar Pichai◎Google CEO、Alphabet CEO。1972年、インド・チェンナイ生まれ。シリコンバレーの半導体メーカーに勤務後、ウォートン・ビジネススクールでMBAを取得、マッキンゼー・アンド・カンパニーでコンサルタントに。2004年、グーグルに入社して検索ツールバーの仕事からスタートした。15年にグーグルの最高経営責任者に就任した。読書家で、感銘を受けた本に終末期医療を描いた『死すべき定め』(アトゥール・ガワンデ著)を挙げていた。

『Forbes JAPANが選ぶ 未来をひらく言葉』(藤吉雅春編著、だいわ文庫)
Forbes JAPANが選ぶ 未来をひらく言葉』(藤吉雅春編著、だいわ文庫)

連載

Forbes JAPANの贈りたくなる言葉集

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事