夏はよく汗をかくので体の代謝が高くなり、脂肪燃焼を促進させる季節だと考えている人が多い。残念ながら、それは大いなる誤解。夏はむしろ代謝が下がりやすい季節なのだ。その理由を専門家が解説している。
「ダノン ビオ」で知られるダノンジャパンが、全国の20〜60代の男女600人を対象に「夏の代謝と腸内環境に関する意識調査」を実施したところ、夏に脂肪を燃焼させたい、痩せたいと考えている人は9割を超えることがわかった。

その理由として、夏はよく汗をかくため代謝が上がりやすいからだと思っている人がほぼ6割だった。日本消化器内視鏡学会専門医の今村甲彦氏によれば、夏は気温が高いため、体が熱を作る必要がなく、安静時エネルギーが下がり、結果としてエネルギー代謝も低下する傾向にあると説明する。つまり、冬と違い、頑張って自分で体を温める必要がない夏は代謝が上がるどころか下がるというわけだ。その事実を知っていた人は、わずか2割。
また、夏に代謝が上がると思い込んでいる人たちが根拠としている汗だが、暑さで体内の水分が排出されているだけで、代謝とはとくに関係がないということだ。

痩せやすい体を作るには、夏こそ代謝を上げることが重要になると今村医師は話す。だが、その足を引っ張るのが冷たい飲み物や食べものだ。夏は冷たいものを飲んだり食べたりする機会が増えると答えた人は8割。冷たい水、お茶、アイスコーヒー、冷やしうどん、冷やし中華、そうめん、アイスクリーム、かき氷などを継続的に摂取すると胃腸が冷えてしまい、消化不良を招く恐れがある。事実、夏場にお腹の不調を訴える人は3人に1人だ。

そこで今村医師が強調するのが腸活だ。調査対象者に夏に痩せるために行っていることを聞くと、約5割の人は運動や筋トレと答えたが、腸活と答えた人は3割に満たなかった。「腸は栄養素の吸収だけでなく、エネルギー代謝にも深く関わる重要な器官です」と今村医師。そのため腸内環境を整えることが、脂肪燃焼をサポートする体づくりにつながるとのこと。

腸内環境を整えるには、ヨーグルト、納豆、味噌、キムチなどの発酵食品で善玉菌を補うとともに、海藻類、きのこ類、オートミール、バナナなど善玉菌のエサとなる食物繊維を合わせて摂取することが大切だ。ヨーグルトなら1日100〜200グラム、納豆なら1パック。食物繊維は成人女性で1日に18グラム以上、男性は21グラム以上の摂取が推奨される。現代人は食物繊維が平均3〜6グラム不足しているため、食事に海藻やきのこを20〜30グラムほどプラスするとよいと今村医師は勧めている。
もうひとつ、身体活動量の維持も大切だ。それにはハードな運動をせずとも、NEAT(Non-Exercise Activity Thermogenesis:非運動性活動熱産生)、つまり家事や立ち作業、階段の上り下り、一駅歩くなどの日常的な活動によるエネルギー消費を意識すれば、無理なく脂肪燃焼を促すことができるという。猛暑のなかの激しい運動という危険を冒す必要はない。
「とくに夏は暑さの影響で活動量が低下しやすいため、意識的に体を動かすことが脂肪燃焼をサポートするポイントになります」と今村医師は話している。
出典:ダノンジャパン「約6割が『夏は代謝が上がりやすい』と誤解、"汗をかく=代謝が上がっている"と認識している人が8割に」



