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2026.07.02 11:00

米政府がアンソロピックに譲歩、事実上の承認──米中AI競争の流れを変えた18日間

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6月12日の遮断命令でFable 5とMythos 5が全世界で止まる

6月12日、商務省は国家安全保障上の権限を根拠に、Anthropicに対し、新モデル「Fable 5」と「Mythos 5」へのアクセスをすべての外国籍者に対して停止するよう命じた。この命令は海外にいる人々だけでなく、Anthropicの従業員を含む米国内の非市民も対象とした。同社は稼働中の製品内で国籍を確認する手段を持たなかったため、数時間以内に両モデルを世界中で停止した。

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当局はこの措置を先制的な封じ込めとして扱った。しかし実際の結果として、米国は最も高性能な商用モデルを世界の大半から切り離すことになった。

中国Z.aiがGLM-5.2をオープンウェイトで公開

遮断後の6月17日、中国企業の智譜(Zhipu、Z.aiとして事業展開)は、(オープンソースの)MITライセンス下でGLM-5.2を公開した。オープンウェイトで、1週間以内にスタンドアロンAPIも提供するとした。創業者の唐杰(タン・ジエ)は、先端AIは誰にでも開かれるべきであり、少数のグループに属したり、恣意的に取り下げられたりするべきではないと宣言した。

GLM-5.2は突然現れたわけではない。中国のオープンモデルは数カ月にわたり地歩を固めてきた。MoonshotのKimi、AlibabaのQwenシリーズ、DeepSeekの低コストシステムなどである。独立系アナリストは現在、GLM-5.2を利用可能なオープンウェイトモデルの中で最も高性能だと評価している。

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輸出禁止が同盟国や一般顧客も直撃、中国にとって宣伝材料となる

輸出命令の論理は単純だった。Fable 5やMythos 5がジェイルブレイク(制限解除)され、攻撃的なサイバー作戦に向けられ得るなら、敵対者から遠ざけることは国家安全保障上の必須事項になる。問題は、このスピードで動く業界では、モデルの重みや手法が長く封じ込められることはなく、禁止措置が敵対者と同じくらい同盟国や一般顧客にも重くのしかかった点にある。

世界の大半からモデルを遮断することで、禁止措置は中国の研究機関に格好の宣伝文句を与えた。「米国のAIは内部の人間のために施錠され、中国のAIは誰にでも開かれている」という線である。この売り文句は、グローバルサウスの開発者や、米国・欧州のコスト意識の高い企業に響く。彼らは、安価で自社運用(セルフホスト)可能な中国モデルを、輸出制限と高額なクラウド料金の双方を回避する手段と見なしている。

遮断から18日後、商務省が輸出のライセンス義務を撤廃

遮断から18日後、ワシントンは方針を転換した。ハワード・ラトニック商務長官は、Anthropicのモデルを輸出するのにライセンスはもはや不要になると発表した。その見返りにAnthropicは、自社でセキュリティリスクを検知・対処し、悪意ある活動を政府に報告することに同意した。中国への言及はなかった。

それは譲歩であると同時に、(事実上の)承認でもあった。北京から同等のシステムがオープンウェイト化される状況では、モデルへのアクセスに厳格な制限を課し続けるのは困難だ。GLM-5.2が米国の政策を決めたわけではない。しかし、Anthropicのモデルをオフラインにしておくことのコストを押し上げたのである。

国単位の門番役では足りず、国際協力と共通の監視が必要

何も決着していない。より高性能なモデルは、それを統制しようとする圧力を強め、対抗する政府がロックダウンへの応答として自国システムを開放する理由にもなる。モデルが強力になるほど、その力学は先鋭化しそうだ。危険性を増すAIを管理するには、国家による門番役の統制だけでは足りない。共有された標準と監視をめぐる国際協力が必要である。双方が対話する時だ。

forbes.com 原文

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