自前ハードウェアを持たず、借りた計算資源で供給を確保
Anthropicは自社で保有するハードウェアでClaudeをトレーニングしているわけではない。膨大な量の計算資源(コンピュート)をレンタルしており、過去1年はその供給確保に注力してきた。ブロードコムが同社向けにカスタムシリコンを製造し、数十億ドル(数千億円)規模の顧客として名前を公表した。グーグルとのパートナーシップにより3.5ギガワットのTPU容量を確保し、Anthropicはエヌビディアの新型Veraシステムを最初に導入した企業の1つでもある。いずれも物理的キャパシティを何年も先まで押さえる署名済みの発注であり、自社需要への確信を持つ企業の行動そのものだ。
チャットボットから、コード作成やSlack常駐の製品へ広がる
プロダクトの裾野も同じ速度で広がった。Claudeはチャットボットとして、そしてコーディング支援として始まった。春を通じて、それはよりインフラに近い存在へと成長した。
Claude Code:現在、Anthropic自身の本番コードの大部分を書いており、企業のエンジニアリングチーム内で定着している
Claude Tag:企業の意思決定やコンテキストがすでに存在するSlack内に、AIチームメイトを直接組み込む
Claude Science:6月末にリリース。モデル・データ・計算資源を研究者や創薬企業向けの単一の作業環境にまとめ上げる
銀行から研究所まで、顧客の業務システムに入り込む
こうした一手一手が、顧客がすでに働いているシステムの奥深くへAnthropicを押し込んでいく。JPモルガンやシティのような銀行から、いまでは同社を通じて実験を行う研究所まで、その対象は広い。


