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2026.07.02 14:15

「『出稼ぎ』という言葉は、現実を表していない」調査から見えた課題

Proud Partners提供

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外国人材を巡る議論は、感情論になりがちだ。「外国人が増えている」 「治安は大丈夫なのか」 「日本人の仕事は奪われないのか」ーー。

しかし、その議論の多くは、当事者の声ではなくイメージによって語られている。外国籍人材の在留資格取得支援サービスを約10年間運営し、2000社以上を支援してきた岡村アルベルト氏は、「在留資格ごとに実態を見なければ、公平な議論にはならない」と語る。

今回、特定技能コンソーシアムが実施した1236名への大規模調査から見えてきたのは、「出稼ぎ労働者」という従来像とは異なる姿だった。

ーー 今回の調査で、最も驚いた結果は何でしたか。

岡村アルベルト氏(以下、岡村):やはり一番大きかったのは、75%の人が「今後も日本で働き続けたい」と答えたことです。これまで海外人材は、「数年間働いて母国へ帰る」という前提で語られることが多かった。しかし実際には、「介護福祉士になりたい」「家族を日本へ呼びたい」「日本で生活基盤を築きたい」という回答が非常に多くありました。

つまり、彼ら自身は"一時的な労働者"ではなく、日本を人生の選択肢として考え始めています。この認識のギャップは非常に大きいと思います。

特定技能コンソーシアム調査より
特定技能コンソーシアム調査より

ーー 「出稼ぎ」という言葉は、もう現実に合わなくなっているのでしょうか。

岡村:私はそう思っています。もちろん母国へ送金する人もいます。しかし調査では、日本で稼いだ所得の多くは、日本国内で消費され、税金を納め、社会保険料を負担し、日本経済へ還元されていました。

年間で見ると、特定技能人材による税・社会保険料の負担は約3365億円に達します。これは地方5県の税収規模に匹敵します。つまり、「労働力」だけではなく、日本社会を支える納税者にもなっているということです。

岡村アルベルト氏
岡村アルベルト氏

ーー一方で、外国人材の増加に伴い、地域社会の安心・安全への関心も高まっています。

岡村:そこはデータで冷静に見る必要があります。今回、在留資格別に比較すると、特定技能の検挙率は就労系・実習系ビザの中で最も低い水準でした。来日外国籍全体平均の約半分です。さらに年齢構成を日本人と揃えて比較しても、刑法犯の推計は同年代の日本人より低い結果になりました。

私は、「外国籍だから」ではなく、「どの在留資格なのか」という視点が重要だと思っています。海外人材を一括りに議論すること自体が、現実を正確に反映していません。

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文=谷本有香

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