ビットコインやその他の暗号資産の価格は、ここ数週間で大幅に下落した。ビットコインの価格は6万ドルを割り込み、2025年10月に記録した過去最高値から50%以上も下落している。
そんな中、資産運用世界最大手のブラックロックは、独自の利回りを生み出すEthena(エテナ)が発行する合成ステーブルコイン(合成ドル)「USDe」を、同社が提供する20兆ドル(約3251兆円)規模のリスク管理プラットフォーム「Aladdin(アラジン)」に統合することを明かした。
エテナの創業者であるガイ・ヤングは声明で、「デジタル資産の普及における次なる局面は、伝統的な金融機関が既存のシステムや業務フローをそのまま活用し、オンチェーンの金融商品を取引できるインフラの整備が、次の普及の波を牽引することになる」と述べた。
ブラックロックは2024年にビットコイン上場投資信託(ETF)を通じて暗号資産市場に本格参入した。そんな同社と合成ドル「USDe」の開発元であるエテナ・ラボは発表の中で、今後アラジンのユーザーはエテナの商品へより広くアクセスできるようになると述べた。また、ブラックロックが手がけるオンチェーンのトークン化マネー・マーケット・ファンド(MMF)である「BlackRock USD Institutional Digital Liquidity Fund(BUIDL)」の流動性向上にも寄与する。
エテナの開発チームはXへの投稿で、「USDeとアラジンとの統合により、同プラットフォームを利用して合計20兆ドル(約3251兆円)以上の資産を運用する金融機関に対し、極めてユニークなアクセスの機会を提供する」と説明した。
アラジンはブラックロックが提供するポートフォリオ構築およびリスク管理のプラットフォームであり、総額20兆ドル(約3251兆円)以上の資産を管理する銀行、保険会社、年金基金、そして資産運用会社によって広く利用されている。
ブラックロックのデジタル資産部門責任者であるロバート・ミッチニックは声明で、「ステーブルコインとトークン化された現実資産は、切っても切り離せない関係にあると我々は信じている」「今回のような流動性供給の枠組みを導入することにより、それらの資産の摩擦のない相互運用が実現する。そして、この相互運用こそが、米国債ファンドをトークン化することによって可能となった有用性の核心である」と語った。
今回の合意の一環として、エテナはトークン化プラットフォームのSecuritize(セキュリタイズ)を通じて1億ドル(約162億円)規模の流動性供給をサポートする。
この流動性供給の枠組みにより、BUIDLを保有する投資家は市場取引時間外であってもそれをUSDCやUSDtb、もしくはその他のステーブルコインと交換できるようになる。また、同様にそれらのステーブルコインを再びBUIDLに交換することも可能だ。
なお、セキュリタイズはCantor Equity Partners IIとの合併を通じて米国時間7月2日にニューヨーク証券取引所に上場する予定となっている。



