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2026.07.01 07:00

グーグル・PayPay・楽天など140社超が支持、共同統治型ステーブルコイン「Open USD」

Rafael Henrique - stock.adobe.com

先行したCircleはTetherに対抗できず手数料に頼る

Open Standardは、Libraが失敗したところで成功することも十分にあり得る。Circle(サークル)は、規制を重視する市場で先行者としての好機を生かせず、オフショアの巨大なドル化市場でTether(テザー)に有効に対抗することもできなかった。

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その結果、Circleは厳しい立場に追い込まれた。Circle Payments Network(サークル・ペイメンツ・ネットワーク)のようなプロダクトで自社の顧客と競合せざるを得なくなり、ネットワーク効果を持つプラットフォーム設計者が必ず行うこと、すなわちボトルネックで参加に課金することに向かっている。ここでいうボトルネックとは、相互運用性や法定通貨への戻し換えを制限する発行(ミント)・償還(バーン)の手数料を指す。

そしてもちろん、多くの人にとって以前から明白だったことに気づいた瞬間、ネットワークに対する影響力を拡張しようとする。Circle独自のネットワークArcの背後にあるのが、その発想だ。決済基盤と資産の双方を握れば、Libraの戦略をより広く再現できるかもしれない。だが、それはLibraの読み違えである。

Open Standardの成否は、各社を標準に束ねる難しさ次第

Libraは、終始、ウォレットや加盟店、プラットフォームを支える存在にすぎないものとして構想されていた。分断され、歴史的に動きの遅いインフラの空白を埋めるために意図されたものだった。Libraはオープンなプロトコルであり、ネットワークの分散化を含むオープンな野心を備えていた。規制の逆風があったために、そのレベルのゲームを進める機会が得られなかっただけだ。

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しかし今、機は熟している。誰もが合意できるオープンな標準とルールの体系のほうが、1つのステーブルコイン発行体が銀行やフィンテック、デジタルプラットフォームに対して強くなりすぎるよりも、はるかに強力だと業界全体が理解している。単一の発行体が突出して力を持つ世界を望む者はいない。

では、Open Standardは成功するのか。ここから先は、簡素なガバナンス、独立性、そしてパートナーを通じたエコシステム拡張を、チームがどれだけうまく実行できるかにかかっている。

現実には、発表時点では皆が熱狂するが、本当の苦労は標準とルールへ各社を収束させることにある。金融市場インフラの国際基準であるPFMI(金融市場インフラのための原則)が存在するのには理由がある。米国のステーブルコイン規制法にあたるGENIUS法は重要な論点の多くを解決したが、解くべき課題はまだ数多く残る。

分断されたステーブルコイン発行のあり方に対する、よりオープンな代替案への期待は本物である。以前、こうした独立組織の設計を主導した経験からえば、ここから先は厳しい局面が続く。当事者がまず協力し、その後に熾烈に競争しなければならない状況でガバナンスを調整するのは容易ではない。

VISA創業者ディー・ホックのカオーディックな同盟に学ぶ

これを以前に解き明かした唯一の人物が、VISAの創業者兼初代CEOのディー・ホックだ。ホックは 「クレジットカードの父」とも称される。彼の思想と、競合と協力が同居する「カオーディック(混沌と秩序の融合)」な同盟の設計手法を学習したエージェントなら、Open Standardのチームが規模を広げる助けになるかもしれない。

編注:カオーディック(chaordic)はディー・ホックによる造語。chaos(混沌)とorder(秩序)を組み合わせた語で、競争(chaos)と協調(order)が同時に成立し、共存・繁栄しうるという組織観を指す

オープンな標準が成功すれば、決済と金融サービスの世界ははるかに良くなる。現時点では、その担い手は、まさにその名を冠した企業になりそうだ。

forbes.com 原文

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