第一線で活躍する若きリーダーたちは、AI時代をどう生き抜くのか。「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」受賞者5人が意見を交わした。
AI時代に突入し、組織経営においても「AX」が課題となるなか、リーダーはAIとどのように向き合うべきなのか。
SNSマーケティングや日本企業のASEAN進出支援を手がけるFinTの大槻祐依、セールスコンサルティングとBPO事業を展開するGrand Centralの北口拓実、地球に帰還可能な無人小型人工衛星プラットフォームを開発するElevationSpaceの小林稜平、そして全国の高校などを巡り若者の選択格差是正に取り組む一般社団法人HASSYADAI socialの勝山恵一と三浦宗一郎が集結。新しい時代に事業や組織の成長を目指す若きリーダーたちが実践するリーダーシップとは。
──自社へのAI実装には、どのように向き合っていますか。
大槻祐依(以下、大槻):従業員には「AIをもっと活用しよう」と口酸っぱく言う一方で、同時に「目的を見失わないように」とも伝えています。AIはうまく付き合わなければ逆に時間を浪費してしまうことにもなりかねない。大事なのはAIを活用すること自体ではなく、「今の自分が出す成果を3倍、5倍にするためにAIをどう使うか」と目標から逆算して使う視点です。「AIに使われる側にならないように」と伝えています。
北口拓実(以下、北口):当社では、「AIでも営業できる時代だからこそ、人ならではの強みをどう生かすか」を意識しています。AIはもちろん活用していて、例えば電話はAIのオートコールで効率化しているのですが、その一方で私は毎朝5通ほど直筆の手紙を書いています。社長秘書が目を通すであろう膨大な量のダイレクトメールのなかから見つけてもらえるように、住所からすべて手書き。世界的SFA(営業支援ツール)企業でも「直筆手紙のコンバージョンが最も高い」と実証されているんですよ。全員がAIを使っているからこそ、顧客接点で「人間味」をどう出すかを徹底するように伝えています。
KEYWORD 1|人間味
パーソナライズされたデジタル情報が蔓延している今、BtoBではなくHtoH(Human to Human)のコミュニケーションが再注目されている。米国郵政公社(USPS)の調査「Household Diary Study」(2026年)によると、標準印刷郵便物の平均開封率が42.2%に対し手書きのダイレクトメールは99.1%と、その効果が実証されている。



