──AIが現場に浸透していくなか、リーダーシップは変化していますか。
北口:2021年のGrand Central創業当初なら、サマリーをどれだけうまく書けるかやロジカルシンキングといった「スキルセット」も求心力を保つポイントのひとつでした。しかし今は実務面での差別化は難しい。いかに熱量高くビジョンを語り、そこに向かって走れるかが重要になっていると感じます。
小林稜平(以下、小林):そういう意味では、リーダーシップの本質は変わらないですよね。AIによってさまざまなアイデアが簡単に生成できるようになったからこそ、リーダーが「未来はこうなる」と明確なビジョンを示したり、自分の判断軸で意思決定を下したりすることがより重要になってくるのではないでしょうか。
特にElevationSpaceが取り組む宇宙開発のように不確実性が高く、誰も正解を知らない領域ではAIは予測できません。AIが出す答えは、過去のデータを基にした「確率論」でしかないので。そこで大事になるのは、まだ誰ももっていない「一次情報」をいかに早く入手し意思決定できるかだと思います。
人間が自ら足を運ばないと、データベースにない一次データは取れません。宇宙開発においては、特定のコミュニティにいるからこそ得られる情報があるので、いかにそのインナーサークルに入り込めるかが勝負になります。
KEYWORD 2|確率論
AI(LLM)が出す答えは確率論に基づいたもの。ただ、大手出身の従業員が多いElevationSpaceでは人間でも同じことが起きていて、過去の経験から「宇宙開発はこういうものだから」と“一般的な正解”が語られることも。AI時代だからこそ常識を疑い、本質を追求することが大切だ。


