【重要】会員機能一時停止とサイトメンテナンスのお知らせ

AI

2026.06.30 16:00

アンソロピックのミュトス級AI「Fable 5」、今週にも復帰の可能性 米国の制限解除間近か?

Photo by Samuel Boivin/NurPhoto via Getty Images

競争が一気に押し寄せる

これらの強力なモデルへのアクセスが再び検討されているもう1つの理由は、米国内外での競争が激化し続けていることだ。Fableの一時停止は競合他社に付け入る隙を与えた。OpenAIは6月26日にGPT-5.6 Sol、Terra、Lunaをプレビュー公開した。OpenAIはSolをサイバーセキュリティ分野で最も高性能なモデルと位置づけ、GPT-5.6シリーズは長期的なセキュリティタスク、コーディング、防御テストにおいてより強力なパフォーマンスを発揮すると述べた。同社はプレビュー期間中のアクセスは限定的かつ監視下に置かれ、より広範な展開は後日予定していると説明した。

advertisement

米国外の競争も一段と激化した。Anthropicがサービスを停止している間、中国のモデルが注目を集めた理由は単純明快だ。利用可能だったからだ。Z.aiの強力なGLM-5.2は、Anthropicがトップモデルへのアクセスを無効化した直後に登場した。ロイターは、ベンチマークで主要なクローズドソースモデルに肉薄する結果を示したGLM-5.2が世界のユーザーを驚かせたと報じた。Z.aiはGLM-5.2を長期的なタスク向けに構築されたモデルと説明しており、100万トークンのコンテキストウィンドウとより強力なコーディング性能を備えている。

DeepSeekも最も強力なモデルを進化させている。V4 Previewのリリースでは、100万トークンのコンテキストが公式DeepSeekサービスを通じて標準となり、計算コストとメモリコストを削減するように設計されたスパースアテンションが採用されている。ロイターは、DeepSeek-V4がHuawei Ascendチップに適応されたと報じており、これは中国が外国のAIハードウェアへの依存を減らそうとしている兆候だ。

ここが米国の政策立案者にとって居心地の悪い部分である。米国の先導的モデルを制限すれば、当面のアクセスリスクはいくらか低減できるかもしれないが、開発者をより安価で、オープンウェイト、あるいはセルフホストしやすい中国モデルへと押しやる可能性もある。国家安全保障の観点でより重要なのは、Axiosが報じたように、中国のGLM-5.2がサイバー面の懸念を高めている理由の一部として、オープンウェイトモデルはダウンロードされ、改変され、安全策を取り除かれ得る点がある。つまり政策のレバーは同時に2方向へ曲がり得る。米国モデルへのアクセスを遅らせる一方で、海外の代替策をより魅力的にしてしまう可能性があるのだ。

advertisement

Fable 5が復活したら何が起こるのか?

Fable 5が今週復活すれば、Anthropicは勢いを取り戻すだろう。ローンチ時以上の注目を集める可能性すらある。離れてみて初めて大切さがわかるというわけだ。しかし、突然利用不可になったモデルを企業は再び信頼して使用するだろうか? 代替品が登場した今、Fableの高い運用・利用コストは正当化されるのだろうか?

Anthropicは重要な市場での勢いを失っており、販売面の会話は一段と厳しくなるのは間違いない。同社は、ガバナンスの説明をより明確にすることで市場の疑問に答えられる。購入者が知る必要があるのは、どのモデルが一般提供で、どのモデルがゲート付きなのか、どの条件でサービス停止が引き起こされ得るのか、そしてどれだけ迅速にサービスが復旧できるのかである。

ユーザーがFable 5の復活を望む理由は、実際の仕事をより速く、より良くこなす助けになると信じているからだ。政府がFableとMythosを注視しているのは、同じ能力がサイバー防御とサイバー攻撃の両方を一変させる可能性があるからだ。競合他社が急速に動いているのは、どれほど短期間であっても、サービス停止は他のすべてのプレイヤーにとってチャンスになるからだ。これが、わずか数週間のドラマの中で浮かび上がった新しいフロンティアAI市場の姿である。

forbes.com 原文

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事