マイクロソフト株を持っているなら、オプション市場を見るかぎり、あなたは今後1年間に起こりうる極端に幅広い結果を、すでに丸ごと引き受けていることになる。
オプション市場は、マイクロソフト(ティッカーシンボル:MSFT)について、まったく違う2つの未来を映し出している。一方のシナリオでは、株価は1年後に240ドル(約3万8640円。1ドル=161円換算)前後で着地する。もう一方では、509ドル(約8万1949円)近くまで上がる。株を持っているなら、あなたはこの両極の間のどこに転んでもおかしくないリスクを背負っている。それは、日々の値動きだけを見れば特に荒れているようには見えない株に、こっそり潜んでいる変動の大きさ(ボラティリティ)なのだ。
これは単なる予測ではない。現在のオプションの取引価格から逆算された、具体的なリスクの水準だ。オプション市場は、市場参加者が想定しているリスクを測るための1つの分析枠組みを提供している。現在、マイクロソフトの今後1年間におけるインプライド・ボラティリティ(予想変動率)は37.1%と算出されている。この数値は「株価が68%の確率でこの範囲に収まる」という広範な価格帯を意味しており、その下限は現在の株価を約32.0%下回る水準、上限は約44.4%上回る水準にまで及ぶ。投資家は、この上下両方向への非常に激しい値動きに直面している。
予想変動率は実績の1.41倍、市場は大きな不確実性を織り込む
37.1%という予想変動率は、通常の水準を大きく外れている。これは、過去1年間に同社株が実際に示した実績変動率(26.3%)の1.41倍に達している。端的に言えば、市場はマイクロソフト株の過去の値動きから考えても、かなり大きな不確実性を先行きに織り込んでいるのだ。これは単なる一時的なノイズ(根拠のない価格の揺らぎ)ではない。同社の将来をめぐって議論されている、非常に明確で未解決のテーマに対する市場の評価(値付け)なのだ。



