最高に魅惑的な天体写真が、欧州宇宙機関(ESA)から公開された。天の川銀河(銀河系)の中心部をこれまでで最も広範囲かつ詳細に捉えたこの可視光画像には、約6000万個の恒星とともに星雲や星団が写っている。
光と色をくっきりと精細に捉えたこの画像は、単なる宇宙の煌びやかさをはるかに超えている。銀河バルジと呼ばれる銀河系の星が密集した領域での太陽系外惑星探索の助けになる可能性があるのだ。
天体写真の啓蒙と旅行に関する専門サイト「Capture the Atlas」の共同創設者ダン・ザフラは、インタビューの中で「この画像は、視覚的には卓越した天文学的芸術作品で、感情に訴えるインパクトがある。科学的には、画像内のあらゆる星がデータだ」と述べている。「一見すると美しいだけのように思えるが、じっくりと観察するほど、その真の価値が単なる視覚的な美しさにとどまらないことを実感させられる。これは銀河系とその内部に隠された惑星を理解するためのツールなのだ」
この6ギガピクセル(60億画素)の画像を撮影するために、ESAのユークリッド宇宙望遠鏡に搭載された可視光カメラを、ESAが「過密状態の中心部」と呼ぶ銀河系の高輝度の内部領域に向けた(最も高解像度の画像はここで閲覧できる)。
ユークリッド望遠鏡のカメラは、銀河バルジにある星からの光の集まりに惑わされずに、個々の星を識別できる。さらにこの能力は、銀河系の理解の向上と地図化を目指して、バルジ領域で系外惑星を探すのに役立つ可能性もある。
ESAは2023年、暗黒物質(ダークマター)と暗黒エネルギー(ダークエネルギー)の謎を解明する目的で、ユークリッド望遠鏡を打ち上げた。暗黒物質と暗黒エネルギーは、人の目や望遠鏡では依然として見ることのできない宇宙の構成要素とされる。ユークリッド望遠鏡は6年の運用期間中に、全天の3分の1以上を地図化することを目指している。
また、ユークリッドの高感度カメラは他に類を見ないほど、系外惑星の探査に適している。



