経済学101 : 参政党は突如台頭してきた印象があります。なぜいきなり台頭することができたのでしょうか。
高宮:参政党は元々、神谷代表が自民党員なんですよね。維新も元々は自民党です。自民党から分かれた勢力が伸びるという現象が昔からあります。自民党は大きすぎるので、一部が分離して台頭するんですよね。神谷氏は「龍馬プロジェクト」というのを主導し、地方議員や中小規模の社長たちを巻き込んで、保守運動にコミットしていました。
それと神谷氏自身、実家のスーパーの経営に関わっていて、彼自身がいわゆるイオンのような大規模スーパーに家業を潰された経験がある。昔は大規模小売店舗法があって、トイザらスのような外資が国内に入ってこないよう、自民党商工族が反グローバリズム政策を主導していました。しかし、だんだんと1980年代からグローバル化が進んで、トイザらスや日系だとイオンなどが商店街の近くに立地できるようになり、商店街が潰れました。神谷氏のスーパーも潰れたのですが、それゆえに彼の反グローバリズムには、芯があるという感じはします。
経済学101 : ポピュリズムの支持・台頭において、指導者のカリスマのような属人的な要素か、それとも、草の根のような地方組織による地道な支持拡大基盤の要素、どちらが重要なのか、といったような論点が話題になることがあります。例えば参政党だと、神谷(宗幣)氏のカリスマが話題になる一方、党組織は海外のポピュリズムを熱心に勉強しているといった話もあります。
高宮:指導者のカリスマ的要素だけでなく、MAGAのように草の根の支持も重要です。チャーリー・カークが暗殺される前に、参政党はその講演会を実施していましたが、海外の事例をよく勉強している印象です。ドイツのAfDの幹部との交流も参政党はしていますが、AfDも地方基盤が強いです。
やや脱線しますが、右派ポピュリズムに関して興味深いのは、もちろん自国第一主義であるものの、他国の自国第一主義政党や党首と意外と仲良くできている点です。参政党は反米的なところがありますが、神谷代表はトランプ氏を好意的に捉えています。
学問的にはリーダーがいなくなった後、ポピュリズム政党が生き残れるかは重要なトピックです。現在支持されている見方は「意外と生き残れる」というものだと認識しています。例えば、フランスの「国民戦線(現・国民連合)」のリーダーであるマリーヌ・ル・ペン氏は、最近被選挙権が停止されましたが、次世代の指導者としてバルデラ氏が台頭してきています。


