ミレニアル世代の代表選手「ハンソン兄弟」 等身大のビジネス戦略

テイラー、アイザック、ザックのハンソン3兄弟によって結成されたバンド「ハンソン」<br />(Everett Collection / Shutterstock)



世界中のミレニアル世代が、ハンソン兄弟の1997年の大ヒット曲「キラメキ☆MMMBOP(ンー・バップ)」を聞いて育ったと言っても過言ではない。そんなハンソン兄弟自身も成長し、今や長男のアイザックは34歳で子供が2人、次男のテイラーは32歳で子供が5人、三男ザックは29歳で子供が3人いる。

「僕たちも大人になった。世間は“次世代の連中の時代が来た”なんて言うけれど、皮肉なことにその次世代っていうのが、実は僕らの世代なんだ」とアイザックは言う。

華やかな表舞台からは姿を消したように見えたハンソン兄弟だが、2003年に自身のレーベル「3CG Records」を立ち上げ、定期的にアルバムをリリース。今でもオーストラリアやカナダ、日本など世界中でコンサートツアーをし、昨年はビールと音楽のフェス「Hop Jam」を開催するなど、地に足のついた活動を続けている。

ファッションにもセンスを発揮しているハンセン兄弟 (Photo: Jamel Toppin for Forbes)
ファッションにもセンスを発揮しているハンセン兄弟
(Photo: Jamel Toppin for Forbes)

しかも、音楽だけでなくファッションにもセンスを発揮。90年代の若者ファッションは卒業し、兄弟それぞれが独自の大人のスタイルを確立した。テイラーはそれぞれのファッションをこのように分析している。

「アイザックは、10年くらい前からスーツスタイルを楽しむようになってきた。別にいつもそんなフォーマルな格好をしてるわけじゃないけど。ザックは、もう少しリラックスした感じ。僕は、重ね着をしたり物を組み合わせたりするのが面白くて好きかな。自分が好きな格好をしてる時が一番自分がよく見えるよね」

彼らはさらに活動を広げ、最近はハンソン兄弟オリジナルのペールエールビール、その名も「Mmmhops」も発売。現在開催中の北米ツアーでも各会場で販売している。

「ビールも僕たちのクリエイティブな世界の延長線だよ。音楽と味覚は似てるところがある。音楽も味覚も、僕たちの個性の延長線だから、ブランドの一部なんだ。お互いが働きかけあっている感じもある」とテイラーは言う。

若くして成功したスターは悲惨なその後を送ることも多いが、ハンソン兄弟はプライベートもビジネスも等身大の成長を続けている。

文=ザック・オマリー・グリーンバーグ(Forbes)/ 編集=的野裕子

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