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ビジネス

2026.06.30 14:00

インテルの躍進は、ファウンドリ大手「TSMC」の独占を揺るがすか

Robert - stock.adobe.com

18A技術:GAA設計

専門家がインテルの18Aチップの強みとしてまず挙げるのが、GAA(ゲート・オール・アラウンド)トランジスタだ。これはゲートでトランジスタの全周をぐるりと囲む構造で、消費電力を抑えつつ性能を引き上げることを狙っている。

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TSMCもN2設計でGAAを採用している。ただしこちらは出遅れた。GAAはまだ要らないと判断し、長く従来のゲート技術にとどまっていたためだ。

裏面からの電力供給

18Aに組み込まれたもう1つの目玉が、PowerVia(パワーヴィア)と呼ばれる、チップの裏側から電力を送る仕組みである。

ユニークな名前だが、その中身はいたって合理的だ。電力を送る配線をチップの裏面にまとめ、その分、表面を信号用の配線などに広く使えるようにする、という発想である。

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以下はインテル自身のニュースルームが伝えた内容である。署名のない記事だが、要点を紹介しよう。

「インテルの裏面電力供給技術はPowerViaと呼ばれる。2023年のVLSIシンポジウムで発表される2本の論文によれば、インテルはこれを製造し、試験し、良好な性能を実証する工程を編み出した。……チップ作りが初めて『両面式』になる。手順はこうだ。まず従来どおりトランジスタを作り、その上に配線層を重ねる。ここからが面白い。ウエハーをひっくり返し、表面を『すべて削り落として』、電力用の配線をつなぐ最下層をむき出しにするのだ」。

TSMCも、SPRと呼ばれるよく似た仕組みを、同じくN2に組み込もうとしているという。

メーカー側の事情

こうしたことを考えるとき、いつも頭から離れないのは、台湾出身のジェンスン・フアンという男が米国に渡り、ケンタッキー州とオハイオ州で暮らし、ファミリーレストランのデニーズの店内で、もう1つの巨大チップ企業エヌビディアを立ち上げたという事実だ。

そこには何か大きな意味があるように思えてならない。

確かに、製造(ファウンドリ)の世界はTSMCが握り、設計したチップの世界はエヌビディアが、握っている。エヌビディアは、かつてFAANGと呼ばれた大手IT企業(フェイスブック、アップル、アマゾン、ネットフリックス、グーグル)の一部に、最先端の事業を動かすのに欠かせない処理能力を供給してきた。

だが今、アップルなどがインテルを採用するというニュースが流れ、それがインテル株を一気に押し上げた。実際、過去1年の株価を追うと、昨年の秋までは1株20ドル(約3235円)前後、冬までは50ドル(約8088円)前後で動いていたが、本格的に跳ね上がったのは3月に入ってからだ。今では120ドル(約1万9411円)を超え、わずか数カ月で約500%もの上昇となった。短期の値動きを狙うスイングトレーダーが一攫千金を求めて群がるのも無理はない。

だが本当に大事なのは、別の次元にある。インテルの成長が象徴しているもの──世界市場を支えるファウンドリ大手が、1社ではなく2社になるという構図だ。

続報を待ちたい。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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