マーケット

2026.05.01 10:00

AI投資118兆円へ 巨大テック5社が昨年比2倍の巨額資金を投じる背景

Jakub Porzycki/NurPhoto via Getty Images

Jakub Porzycki/NurPhoto via Getty Images

アマゾン、アルファベット、マイクロソフト、メタというテック大手4社は米国時間4月29日の市場引け後に第1四半期決算を発表し、今年の投資額が最大7250億ドル(約113兆6000億円)に達するとの見通しを示した。その大半はAI向けチップ、サーバー、データセンターに充てられる。

さらに、先に報じられたテスラの2026年予算の修正(250億ドル=約3兆9200億円、3カ月前の200億ドル=約3兆1300億円から増額)を加えると、5社は今年、最大7500億ドル(約118兆円)を投じることになる。これは昨年の支出の2倍を超える水準だ。

アルファベットは設備投資の見通しを1800億〜1900億ドル(約28兆2000億〜29兆8000億円)へと引き上げた。従来の1750億〜1850億ドル(約27兆4000億〜29兆100億円)から50億ドル(約7840億円)の上方修正となる。

メタも支出見通しを1250億〜1450億ドル(約19兆6000億〜22兆7000億円)へ引き上げた。従来の1150億〜1350億ドル(約18兆300億〜21兆2000億円)から100億ドル(約1兆5700億円)の引き上げだ。

これまで今年の支出についてガイダンスを示していなかったマイクロソフトは、支出を1900億ドル(約29兆8000億円)と予測した。アナリスト予想の約1500億ドル(約23兆5000億円)を上回り、昨年の数字のほぼ3倍に当たる。

アマゾンは第1四半期決算で支出ガイダンスを引き上げなかったが、2000億ドル(約31兆4000億円)という見通しは、過去10年間における米国企業の単年における設備投資として最大であり、最上位のものとなる(同社は支出の過半がAIに向かうとしつつ、衛星事業にも投じるとしている)。

米国時間4月22日の決算説明会でテスラは、自動運転ソフトウェア、ヒューマノイドロボット、自社製チップの製造を含むAIへの比重を高める中、ガイダンスを200億ドルから250億ドルへ引き上げた。

株価はアルファベットが7%上昇した一方、アマゾンは2%下落、マイクロソフトは5%下落、メタは10%急落している。

ウォール街の予想を上回ったにもかかわらず、3社の株価は下落

AI業界の大半が依存するインフラを保有する巨大テック企業、いわゆる4つのAIハイパースケーラーの第1四半期決算は、好決算だけでは不十分であることを明確にした。

売上高や成長率を含む指標でウォール街の予想を上回ったにもかかわらず、アマゾン、マイクロソフト、メタの株価はいずれも下落し、メタが最大の下げに見舞われた。市場に評価されたのはアルファベットの決算だけで、同社は今年の支出見通しを最大1900億ドルへ引き上げていた。

アルファベットのスンダー・ピチャイCEOは4月29日、アナリストに対し同社は「計算資源に制約がある」と述べ、グーグルのクラウド事業には契約済みで未履行の案件が4600億ドル(約72兆1000億円)超あるとして、支出増を正当化した。

AI計算能力の需要は、これらの企業が構築できるペースを上回っている。顧客はデータセンターのスペースを借りるために順番待ちをしており、AIを動かす専用チップ(主にエヌビディア製)は供給不足だ。

次ページ > 「AIの計算資源について、社内外で前例のない需要が見られる」

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事