宇宙

2025.11.05 14:00

「究極のスーパームーン」 2025年11月の満月が特別な理由

2016年11月14日、オーストラリア南西部フリーマントルの戦争記念碑から70年ぶりに地球に最も近いスーパームーンの月の出を眺める人々(Paul Kane/Getty Images)

2016年11月14日、オーストラリア南西部フリーマントルの戦争記念碑から70年ぶりに地球に最も近いスーパームーンの月の出を眺める人々(Paul Kane/Getty Images)

11月5日(水)は満月だ。夕暮れ時に東から昇り、夜通し輝き、夜明けに西へ沈む。これは毎度変わらぬ満月の運行であり、約29.53日ごとに繰り返される。

しかし、今回の満月はちょっと「いつもと違う」。通常より少し大きく、明るく見える「スーパームーン」なのだ。しかも、2025年11月の満月は今年最も地球に近く、今年最大の満月なのである。

スーパームーンとは何か

月が地球との平均距離よりわずかに近い位置で満月となるとき、スーパームーンと呼ばれる。天文学者はスーパームーンという言葉を好まず、一般の人々がこの表現を使うことも嫌がる傾向があるが、自然界にも影響を及ぼす現象である。なお、天文学では月が1回公転する間に最も地球に近づく地点で迎える満月を「近地点満月(perigee full moon)」という。

地球を周る月の公転軌道はわずかに楕円を描いていて、毎月、地球に最も接近する点(近地点)と最も遠ざかる点(遠地点)を通る。地球の中心から月の中心までの距離(地心距離)は、遠地点では約40万6000km、近地点では約35万7000kmと変化する。そのため近地点にある月は、空での見かけの大きさが平均よりも大きく見える。

NASAの月探査機「ルナー・リコネサンス・オービター(LRO)」が撮影した月の画像。左は近地点での満月「スーパームーン」、右は遠地点での満月「マイクロムーン」の見かけの大きさを示している(NASA/Goddard/Lunar Reconnaissance Orbiter)
NASAの月探査機「ルナー・リコネサンス・オービター(LRO)」が撮影した月の画像。左は近地点での満月「スーパームーン」、右は遠地点での満月「マイクロムーン」の見かけの大きさを示している(NASA/Goddard/Lunar Reconnaissance Orbiter)

この近地点を月が通過するタイミングと満月になる瞬間が一致するか、間近い場合に、スーパームーンと呼びならわされている。米航空宇宙局(NASA)の天体物理学者で今年6月に死去したフレッド・エスペナックが提唱した定義によれば、スーパームーンとは「その軌道上において地球への最接近距離の90%以内」で起こる近地点満月を指す。

5日のスーパームーン、見ごろはいつ?

11月の満月は米先住民の農事暦で「ビーバームーン」と呼ばれるが、今年いちどだけ満月を観望するなら、今回のビーバームーンを見逃す手はない。

満月の瞬間「望」を迎えるのは、日本時間5日午後10時19分だ。夕暮れ時に東の空に現れる姿を見れば、その大きさを実感できるだろう。近地点通過は翌6日の午前7時27分となる。6日の十六夜の月の出も、負けず劣らず大きく美しいはずだ。目測で大きさを測ってみてもおもしろいかもしれない。

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翻訳・編集=荻原藤緒

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