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2025.09.22 11:30

ドナルド・トランプ大統領、本当の資産額は?

IAB Studio / Shutterstock.com

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意見は誰にでもあるだろうが、その答えはフォーブスが知っている。最新の集計(9月更新)によれば、73億ドル(約1兆800億円)だ。

トランプは過去1年で30億ドル(約4440億円)を積み増し、大統領職を利益に結びつけた。選挙前は停滞していた暗号資産関連の取り組みが勝利後に爆発的に伸び、10カ月で推定20億ドル(約2960億円)を資産に加えた。さらに法廷でも5億ドル(約740億円)増やした。

彼の弁護団が、対トランプの5億ドル規模の判決を取り消させることに成功したためである。かつて休眠状態だったライセンス事業も4億ドル(約592億円)の上積みとなり、外国のデベロッパーが「米国大統領」との取引を求めて殺到した。トランプの2期目はまだ大半が残っており、今後も数十億ドルが流れ込む見込みだ。

トランプの暗号資産と流動資産:24億ドル(約3550億円)

・現金
純資産価値:11億ドル(約1630億円)

大統領は潤沢な現金を抱えている。暗号資産の売却で数億ドルを得たうえ、ワシントンD.C.のホテル売却やサンフランシスコのオフィス複合施設の借り換えで積み上げていた資金が加わった。

・ミームコイン・トークン
純資産価値:7億900万ドル(約1050億円)

トランプは2期目就任の数日前にミームコインを立ち上げ、就任式を巡る話題性を活用した。保有コインの一部は現在、日々少しずつアンロックされている。

・ワールド・リバティ・ファイナンシャルのトークン
純資産価値:3億3800万ドル(約500億円)

トランプ家の主要な暗号資産プロジェクトであるワールド・リバティ・ファイナンシャルは当初こそ不調だったが、トランプの当選後に加速した。現在、10億ドル(約1480億円)超のトークンが買い手に渡っている。トランプ家も自家保有分を抱えているが、ロック中であるため、フォーブスは割引評価としている。

・ステーブルコイン事業
純資産価値:2億3500万ドル(約348億円)

ワールド・リバティ・ファイナンシャルはUSD1(ユーエスディー・ワン)というステーブルコインも立ち上げ、ドル連動によって価格変動を抑えつつ暗号資産での取引を可能にしている。新しい発想ではない。「誰でもステーブルコインは発行できる」とデジタル資産企業Hivemind(ハイブマインド)の創業者マット・ジャンは語る。「難しいのは普及をどう実現するかだ」アラブ首長国連邦大統領が設立した企業がトランプの事業を後押しし、ある大手暗号資産取引所への20億ドル(約2960億円)の投資にUSD1を用いることで合意した。

・Alt5(オルトファイブ)
純資産価値:1200万ドル(約17億8000万円)

Alt5という上場企業が2025年8月にワールド・リバティのトークンの束を購入した。この取引により、トランプ家は多額の現金を得る一方、ワールド・リバティはAlt5に小口の持分を得た。

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翻訳=酒匂寛

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