2025年秋、またiPhoneの新製品発表の季節がやってきた。手元のiPhoneを見て「そろそろ買い替えかな?」と考えているビジネスパーソンは多いだろう。特に2021年のiPhone 13あたりを使っている人なら、4年が経過してバッテリーの持ちが気になり始める頃だ。
しかし今回のiPhone 17世代は、これまでとは少し事情が異なる。アップルが仕かけた「ラインナップの大改革」により、選択肢は従来の「無印/Plus/Pro/Pro Max」から、「スタンダード/Air/Pro/Pro Max」となった。それぞれが明確に異なる個性を持っている。
「で、結局どれを買えばいいの?」という声が聞こえてきそうだ。安心してほしい。仕事で使うスマートフォンとして考えれば、実は選択はそれほど複雑ではない。今回は、ビジネス利用の観点から、それぞれのモデルの魅力と適性を整理してみよう。
iPhone 17:「これで十分」を超えた安心の標準モデル
まず注目すべきは、今回の「iPhone 17」だ。従来の無印モデルとは一線を画す充実ぶりで、もはや「エントリーモデル」という表現が適さないレベルまで進化している。
最大の変化は、ProMotionディスプレイの搭載だ。最大120Hzのリフレッシュレートにより、スクロール時の滑らかさは格段に向上する。「たかがスクロール」と思うかもしれないが、メールやウェブブラウジング、資料閲覧など、情報処理が中心のビジネス利用では、この差は意外に大きい。目の疲労軽減にも効果があり、長時間の利用が前提のビジネスユースには非常にありがたい。
6.3インチのディスプレイサイズも絶妙だ。iPhone 14の6.1インチより若干大きくなったことで、Excel資料やPDFの閲覧性が向上し、同時に片手操作性も維持されている。屋外での視認性を決める最大輝度3000ニトは、営業で外回りが多い人には特に重要な要素だろう。
A19チップの性能向上も見逃せない。iPhone 13のA15 Bionicと比較してCPU性能1.5倍、GPU性能は2倍以上という数値は、日常利用でも体感できるレベルの向上を意味する。特に、複数のアプリを同時に使用する「マルチタスク」が中心のビジネス利用では、この余裕は安心感につながる。
ビジネス用途でもプライベートと兼用になることが多いスマートフォンはカメラを使う機会が多い。資料の撮影、ホワイトボードの記録、商品やサービスの写真撮影、そしてビデオ会議での利用など、さまざまなシーンで活躍する。
iPhone 17の48MP Dual Fusionカメラシステムは、こうしたビジネス利用に十分すぎる性能を提供する。光学2倍相当の望遠機能は、会議室の後方からホワイトボードを撮影する際や、少し離れた位置から資料を撮影する際に威力を発揮する。また、新しい48MP超広角カメラは、大きな図面や複数ページの資料を一度に撮影したい場合や、高画質になったスーパーマクロ撮影で重宝するだろう。
センターフレームフロントカメラの進化も、ビデオ会議が日常化した現代には見逃せない改善だ。正方形センサーの採用により、縦横どちらの向きでも最適な画角で撮影できるようになった。「Teamsの会議中にiPhoneを横に倒したら、自分の顔が画面からはみ出た」という経験をした人なら、この改善の価値がよくわかるはずだ。



