バラエティによると、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』や、『レディ・バード』、『アンカット・ダイヤモンド』で知られるA24が、映画化権を手に入れたという。
この映画は、今年の秋に出版されたウォルター・アイザックソンによるマスクの伝記『イーロン・マスク』をベースにする予定だ。アイザックソンによる伝記は、2015年の映画『スティーブ・ジョブズ』の原案にも使われている。
創業者が映画化されるのはマクスが初めてではない。これまでにでも、ジョブズ、マーク・ザッカーバーグ(メタ、フェイスブック)、ジェフ・ベゾス(アマゾン)、レイ・クロック(マクドナルド)、ジョイ・マンガーノ(ミラクルモップ)、ダグラス・フレギンとマイク・ラザリディス(ブラックベリー)を題材にした映画が制作されている。
ボックス・オフィス・モジョによると、フェイスブック創業を描いた映画『ソーシャル・ネットワーク』は米国興行収入9690万ドル(約146億円)、ジェニファー・ローレンス主演でマンガーノを描いた映画『ジョイ』は5640万ドル(約85億円)、クロックをモデルにした映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』は1280万ドル(約19億円)を記録している。
スティーブ・ジョブズの人生を題材にした映画はいくつかあるが、2013年のアシュトン・カッチャー主演『スティーブ・ジョブズ』は米国興行収入1610万ドル(約24億円)だった。
『イーロン・マスク』と題されたアイザックソンによる伝記は、マスクの告白本と宣伝されていたが、批評家たちはマスクに十分踏み込んでいないと指摘した。ニューヨーク・タイムズの批評家ジェニファー・サライは、アイザックソンがなぜマスクを作り上げているものを深く掘り下げなかったのかと問い、ワシントン・ポストの書評家ウィル・オレマスは、この本には「洗練された批評的視点」が欠けていると述べた。それでも『イーロン・マスク』は、南アフリカで父親から虐待を受けて育った幼少期「陰謀論的な一面」と官僚的な規制への不信、複雑な家族構成(マスクは3人の女性との間に11人の子どもをもうけている)など、マスクのこれまで明かされなかった部分に踏み込んでいる。
マスクの推定資産は、現時点で2238億ドル(約33兆9200億円)。9日には、予想を下回る四半期決算を受けてテスラ株が5.5%下落したため、彼は87億ドル(約1兆3100億円)を失っている。それでも世界第2位のベルナール・アルノーより4080万ドル(約61億円)多い資産を保有している。
『Breaking Twitter: Elon Musk and the Most Controversial Corporate Takeover In History』というタイトルの本が今週発売された。この本によると、ツイッター買収にサインした際、マスクは「ザッカーバーグ、クソ食らえ」といったらしい。この本の著者ベン・メズリックの著書は、『ソーシャル・ネットワーク』や『ダム・マネー ウォール街を狙え!』の原作となっている。
(forbes.com 原文)