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2024.05.17 10:00

次期iPhone 16、「ライバル」が最大の新機能をもたらすかもしれない

安井克至
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QubixStudio / Shutterstock.com

アップルは、ユーザーが次期iPhoneに期待している高度なAIを搭載するために、競合他社に頼るのだろうか?

今年に入ってから、投資家たちはアップルのAIへのアプローチについてティム・クックCEOに問いかけ続けている。先月、ブルームバーグはアップルがOpenAIならびにグーグルの両社と、iOS 18でそれぞれのAIチャットボットを使用する件について協議中だと報じた。

アップルはiOSの一部(特に画像処理と自動補正)でAI技術を使用しているが、最近のAIスマートフォンの潮流に乗り遅れている。この潮流はiPhone 15発売の数週間後に、Pixel 8発表イベントでグーグルが始めたものだ。AIは今後開催される世界開発者会議(WWDC)でiOS 18に登場すると予想されるが、一般には9月のiPhone 16ファミリーのデビューまでは公開されない見通しだ。

間違いなくアップルは、「アップルにしかできない方法」でAIを使用することに注力するだろう。ティム・クックCEOと彼のチームは、データをクラウドに送信するのではなく、iPhone上でローカルにデータを処理するというアイデアを推し進めると私は予想する。前述のPixel 8発売以来、すべてのスマートフォンメーカーがこの約束を掲げているが、アップルの持つ魅力により、このメッセージはサムスンなどが出すメッセージよりも大きな反響を呼ぶだろう。

アップルはWWDCとiOS 18でAIベースのソフトウェアを披露するが、OpenAIのChatGPTやグーグルのGeminiを使用する可能性が示唆されていることから、iPhoneの生成AIの使用は競合他社に非常に似たものになるだろう。

アップルがiOS全体で使用している機械学習アルゴリズムは、技術的な観点からはAIを使用しているということができるが、AndroidがAIで先行しているという一般の認識はすでに確立されている。そのため、アップルが自社の生成AIツールを強化するために競合他社に頼ることは、iPhone がライバルに後れを取っているという感覚を助長するだけだろう。
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iPhoneが本格的にAIを搭載か、数週間後に迫る新iOS発表

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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