欧州

2024.05.08 18:30

英当局が「成人向け」サブスクのOnlyFansを調査、年齢制限を怠った疑い

Photo by Nikolas Kokovlis/NurPhoto via Getty Images

英国の通信・放送分野の規制機関のOfcomは、ロンドンに本社を置くアダルトコンテンツのサブスクリプション・プラットフォーム、OnlyFans(オンリーファンズ)が18歳未満からのアクセスを防ぐために十分な対策を講じているかを調べるための調査を開始した。

2016年設立のOnlyFansは、フェニックス・インターナショナル・リミテッドが所有しており、利用者の最低年齢を18歳としている。

英国では2003年に制定された通信法に基づき、同国内で設立された動画共有プラットフォームは、18歳未満がアダルトコンテンツにアクセスするのを防ぐための「適切な措置」を講じることを義務付けられている。

「OnlyFansから提出された資料を検討した結果、このプラットフォームが18歳未満をポルノから保護するための十分な年齢確認を実施していなかったと疑うに足る根拠がある」とOfcomは述べている。「我々はまた、OnlyFansがこれらの法的要求に対して完全かつ正確な情報を提供する義務を遵守しなかったかどうかを調査している」と同機関は付け加えた。

今回の調査は、Ofcomが昨年夏と一昨年夏にフェニックス宛てに出した通知に対する回答を受けてのものだ。Ofcomは、OnlyFansが提供した情報が「完全かつ正確でなかった可能性がある」ことや、同社が講じた年齢確認措置が、18歳未満からのアクセスを防ぐために「十分なものではなかった可能性がある」と述べている。

この調査は、英国を拠点とするサイトの訪問者にのみ影響を与えるもので、より包括的な本人確認プロセスの対象となるコンテンツのクリエイターには影響しない。

OnlyFansは、Ofcomから指摘された問題が年齢認証ソフトウェアの実装方法におけるエラーに起因するものだと主張している。

「当社は、全てのユーザーに氏名とカード情報の提供を義務付けているほか、政府公認の年齢認証プロバイダーであるYotiを利用している」とOnlyFansの広報担当者は述べている。「コーディング設定の問題により、最低年齢が20歳に設定されていた期間中に、23歳に設定されたと報告するエラーが発生していたが、常に18歳以上の基準は満たしていた」と、同担当者は付け加えた。

OnlyFansは、このエラーが発見された時点で、Ofcomへの報告を自ら修正したと述べている。

OnlyFansは過去数年間でも物議を醸してきた。2021年には、評判を気にした債権者からの圧力を受けて、同サービス内での性的な表現を禁止する計画を発表したが、後にそれを撤回していた。

BBCは同年、13歳の少女たちが「クリエイター」アカウントを開設し、サイト上で自身の違法な性的コンテンツを販売していると報じていた。Ofcomは、8月までにこの調査の進捗を発表すると述べている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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