2024.02.04 08:00

2024年に「時代錯誤」になる4つの旅のトレンド

ベネチア/イタリア(Shutterstock.com)

新たな年を迎えるころにはいつも、休暇旅行のトレンドや注目すべきホテルの新規開業など、旅に関わるさまざまな見通しが公表される。だが「もはやトレンドではなくなる」とみられることについては、どうだろうか──? 2024年に人気を失うと考えられている4つの旅の「トレンド」を、ご紹介する。

1.「スキップラギング」による航空運賃の節約

ここ数年、旅費を抑えるための裏技として人気を集めていたのが「skiplagging(スキップラギング、航空券を途中で放棄する行為)」。行きたい都市を最終目的地ではなく経由地とし、どこか別の都市までのチケットを購入、経由地から先のフライトをキャンセルするという方法だ(「hidden city ticketing」とも呼ばれる)。目指す都市までの直行便のチケットを買うより、数百ドル安くなるという。

TikTokを通じて広まり、利用する人が増えたこの方法だが、すでに航空各社は対応策を練っている。自社便への搭乗禁止や、獲得していたステータスのはく奪、より高額なチケット代の請求といった対応策を検討中だ。

2. 現金でのチップ

新型コロナウイルスのパンデミックは、キャッシュレス社会への移行を加速させた。米シンクタンク、ピュー研究所の調査で「週に一度も、現金での支払いをしないことが多い」と答えた米国人は、2022年には41%となり、2018年の29%、2015年の24%から増加していた。これは、ホテルの客室清掃員をはじめ、収入に占めるチップの割合が大きい仕事に就いている人にとって、どのような意味を持つだろうか?

客室にあるQRコードをスマホで読み取り、チップを残すことができる「モバイルチッピング」を導入するホテルも増えている。2022年に米国とカナダで運営する宿泊施設でいち早くこれを導入したウィンダム・ホテルズ&リゾーツはBéné、2023年に導入したハイアットホテルは、Grazzyのプラットフォームを採用している。

3. 「詰め込みすぎ」のスケジュール

「スロートラベル」という言葉や「目的を持った旅」について聞いたことがある人もいるかもしれない。
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編集=木内涼子

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