資産運用

2024.05.04 15:00

「ゼロからの資産形成」に必要な10の原則

木村拓哉

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「富の構築」という旅を始める時、特にゼロからのスタートになる場合は、課題に身構えるとともに、スリルに身震いする感情を覚えるだろう。

経済的自立を達成するには、へこたれない心、明確な戦略、そしてリスクを受け入れ、貪欲に学ぶ姿勢が不可欠だ。

女性、特に起業家の道を志す人にとっては、この旅はさらに困難なものに感じられるだろう。制度的な障壁やジェンダーバイアスが存在するからだ。

それでも、ターゲットを的確に絞ったアプローチと、富の創出の基礎となる要素への深い理解があれば、こうした課題を乗り越え、豊かさへの道を切り開くことは十分に可能だ。

リソースがごくわずか、あるいはまったくない場合でも、富の構築に向かう旅を始めることはできる。以下では、そのために理解しておきたい10の原則を紹介しよう。

1. 富の構築に適したマインドセットを醸成する

成功の基礎となるのは、その人のマインドセット(無意識の思考パターン)だ。富の構築に適したマインドセットの醸成には、まずは、目を向けるポイントを、「限界」ではなく「可能性」へと変える必要がある。

他の人が障害ととらえるところに可能性を見いだし、失敗から学び、粘り強く目標に向かって前進することが肝心だ。成長に価値を置くマインドセットを取り入れ、金融リテラシーの価値を理解し、積極的に順応して、常に学んでいこう。

2. 明確で達成可能な目標を設定する

自分にとっての「富」の意味を定義し、具体的(Specific)で、測定でき(Measurable)、達成可能(Achievable)で、関連性があり(Relevant)、時間の制約がある(Time-bound、これら5つの英語の頭文字をとってSMARTと呼ばれる)目標を立てよう。

「純資産を一定額まで積み上げる」「パッシブインカム(不労所得や受動的な収入)で具体的な額の収入を得る」「起業して成功する」など、どんなものであれ、明確な目標は、行動の基準となり、進捗を測定するのに役立つ。

3. お金に関する知識を身につける

金融リテラシーは絶対に必要だ。予算の作成、貯蓄、投資、借入金の支払いの基本を理解することが重要になる。ネット上には、無料で使えるリソースが数えきれないほどあるので、これを利用して、お金に関する知識の確かな基礎を築くといいだろう。知識を身につければ、自分の手元にあるお金をどうすべきか、確かな情報に基づいた決断ができる。

4. 貯蓄と投資は早い時期に始める

複利では倍々ゲームで資産が増えるので、最初に貯蓄や投資した額が少なくても、時間の経過とともにかなりの金額になる。まずは、収入が入ったら、必ずその一部を貯蓄に回すようにしよう。そして、容認できるリスクの範囲内で、なおかつ経済上の目標に合った投資の選択肢を検討するといい。

その際には、投資先を分散するよう心がけ、ポートフォリオ内のリスクを分散させるとともに、今後期待できるリターンを増加させよう。

5. 本業以外の収入源を構築する

たった一つの収入源に依存するのはリスクが高い。本業に追加して、別の収入源を開発する機会を探してみよう。これには、副業を始める、収入を生む資産に投資する、趣味を事業化して利益を得る、といったものがある。

ここでの目標は、複数の収入源を確保することで、投資に回す資金を確保するとともに、経済的な安定を強化することだ。

6. 人脈を作りメンターを見つける

人脈作りの重要性は、いくら強調してもしすぎることはない。自分が目指す場所にすでにたどりついている人と、積極的につながりを持とう。メンターを持つことで、計り知れない価値のあるアドバイスを得ることができ、チャンスへの道が開かれる。

試練を乗り切るためのヒントを得られる、といったメリットも手にできるだろう。また、状況が厳しい時でも、メンターはたゆまず前に進むよう鼓舞してくれるはずだ。

7. 計算の上でリスクを取る

多くの場合、富の創出には、リスクを取ることが必要になる。とはいえ、これはきちんと計算されたリスクであるべきで、無謀なギャンブルに出るべきではない。お金に関するすべての決断では、デメリットとなる可能性のある要素を洗い出し、それが自分の長期的な目標と一致しているかをチェックしよう。
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翻訳=長谷 睦/ガリレオ

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