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2015.10.19

メディアの女性差別と闘うTV司会者 ケリー・オズボーンの肉声

フォーブス「アンダー30サミット」で自身の考えを述べるオズボーン氏<br />(Photo by Gilbert Carrasquillo/Getty Images)



歯に衣着せぬ批評が売りのテレビ番組の司会者で、デザイナー、ファッション評論家と多彩な顔を持つケリー・オズボーンは、ハリウッドの男女間の不平等を肌で感じている。ツイッターで400万人、インスタグラムで200万人のフォロワーを抱えるオズボーンはこう話す。

「レッドカーペットの上で男性スターは演技について質問されるのに、女性が聞かれることと言えば、着飾るのにどれくらい時間が掛かったかだけ」

女性のエンパワーメントを目指す社会的取り組み「The Representation Project」が展開するSNSキャンペーンのひとつ#AskHerMoreでは、レッドカーペットの女性スターにドレスではなく仕事の中身について質問するよう、リポーターたちに呼びかけた。女優でコメディエンヌのエイミー・ポーラーが共同で立ち上げたオンラインコミュニティー「Smart Girls」の支持も得て、この動きは勢いを増している。

フィラデルフィアで開催されたフォーブス「アンダー30サミット」で、メイクアップアーティスト、ミシェル・ファンとのディスカッションを終えたオズボーンは、女性たちの外見ばかりが話題にされることについて、自身の考えを述べた。

「スターやセレブの取材をするときは、外見に関する質問だけでなく、もっと興味深い質問をすることにしたの」

リアリティー番組の草分け的存在、MTVの『オズボーンズ』で2002年にエミー賞を受賞したケリー・オズボーン(30)は、その後5年間E!の『ファッション・ポリス』の出演者として活躍してきたが、最近になって共演者のジュリアナ・ランシックによる人種差別的発言に抗議し、番組を降板している。

彼女が今最も熱中しているのは、女性のエンパワーメントに関する独自の取り組み。彼女自身が立ち上げたファッションブランド『ストーリーズ…Byケリー・オズボーン』は、0から24までのサイズを取り揃え、特大サイズでもデザインを差別化しないことで知られている。

彼女の人気の高さをもってすれば、ファッション関連で巨万の富を稼ぐことも十分可能だ。彼女は昨年、母シャロンと共に化粧品の M*A*Cとコラボしてコレクションをローンチした。

「女性たちには、パーフェクトな外見なんて必要無いと分かってほしい。 パーフェクトじゃないからといってあなたは何も悪くはないし、欲しいと願えば手の届かないものはない。手に入れるために必死で努力するだけよ」

文=ナタリー・ロベーム(Forbes)/ 編集=上田裕資

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