北米

2024.06.13 09:30

米軍がレーザー兵器でドローンを撃墜し始めたもよう AIで識別、弱点見抜く

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高出力レーザー兵器については長年、期待が膨らむ一方でなかなか成果が出ていなかったので、戦場で役に立つ日はこないのではないかと疑ってしまうのも無理はない。だが、その日がついに訪れたようだ。米陸軍は、配備しているレーザー兵器が初めて実戦でドローン(無人機)を撃墜したといううわさを確認も否定もしていないが、関係者らの慎重に言葉を選んだ発言からは信憑性が高いとみてよさそうだ。

補足しておくと、米陸軍の調達部門の責任者であるダグラス・ブッシュ陸軍次官補は先ごろフォーブスに、中東でレーザー兵器を使ってドローンを撃墜したと明らかにしていた。しかし、現在は米陸軍の関係者で公にそれを認める人はいないようだ。

驚くべきことに、米軍のレーザー兵器がドローンの撃墜に成功した秘密は、ハードウェアというよりもソフトウェアにあったらしい。

国防総省も高評価

筆者は、米陸軍の「P-HEL(Palletized-High Energy Laser:パレット式高出力レーザー)」に用いられているレーザー兵器システム「LOCUST(ローカスト)」を手がける米BlueHalo(ブルーヘイロー)社のジョナサン・マネーメーカー最高経営責任者(CEO)に話を聞いた。同社のプレスリリースによると、P-HELは2022年11月に米国外で運用され始め、今年に入り2基目が配備されている。

マネーメーカーは、LOCUSTがドローンを撃墜したかどうかについては話すことができないので陸軍に問い合わせてほしいとしながらも、LOCUSTの性能は現場の兵士らからも米国防総省の高官たちからも高く評価されていると話した。

「最近、LOCUSTのそばで勤務していた軍人の方々と会ったのですが、彼らからはLOCUSTによる防護に個人的に感謝の気持ちを伝えられました」というエピソードも教えてくれた。

レーザー兵器によるドローンの撃墜は、数十年の年月と数百億ドル規模の予算を費やしてきた国防総省の取り組みが結実したものと言えるが、マネーメーカーは、レーザー兵器を有効なものにするには最新のテクノロジーが必要だったと語る。
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翻訳・編集=江戸伸禎

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