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2024.05.15 16:30

スマートリングOura Ringが「心血管年齢」と「心肺機能の測定」に対応へ

木村拓哉
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(C)ouraring

フィンランドのオウルに本社を置くウェアラブルデバイスのスタートアップ企業ŌURA(オーラ)の軽量で目立たないスマートリングには、睡眠トラッキングから血中酸素モニタリングまで、数多くの健康指標が搭載されている。同社はこのほど、2つの新機能を発表したが、これは数週間後に予定されているサムスンの競合製品の発表に先駆けて、同社のデバイスの性能を引き上げるものだ。

Oura Ring(オーラ・リング)はすでに高性能で、健康状態に関する重要なインサイトを与えてくれる。また、心拍変動(HRV)のような指標を測定することで、病気になりそうなタイミングを予測することもできる。

筆者は何年もOura Ringを愛用している。このデバイスはとても軽く(チタン製で約6g以下)、就寝中に身につけていても気にならない。

ŌURAは今回、このスマートリングを通じて、心臓の年齢を表す「心血管年齢」と長期的な心臓の健康状態を把握し改善するための「心肺機能の測定」のサポートを追加したことを発表した。これによりユーザーが自分の心血管の状態を確認し、対策が必要な場合はそれを検討することができるようになる。新機能は、5月下旬にすべてのOura Ringの第3世代モデルに搭載予定とされている。

ŌURAの発表によると、心血管年齢の指標はユーザーが自分の心臓血管年齢を、自分の年代との関連で理解できるように設計されており、Ouraアプリを14日以上使用すると測定値が表示されるという。また、心肺機能の指標は、「激しい運動中に個人が使用できる最大酸素量の指標」のVO2Maxの測定に基づくもので、ウォーキングテストを通じてベースとなる数値を算出するとしている。

Ouraは、スマートリングの分野で最も認知度の高いブランドであり、サムスンが7月にGalaxy Ringを発売した後も、その地位を維持したいと考えている。そのために、同社はこれらの新機能を追加しようとしている。サムスンがこの発表を興味深く見ていることは間違いない。

Oura Ringの価格は299ドル(訳注:日本の量販店などでは現在約5万5000円~で販売)からで、月額5.99ドル(訳注:日本では月額999円)の会員になると、今回発表されたものを含む最先端の統計情報を見ることができる。サムスンが月額料金を徴収するかどうかはまだわからないが、少なくとも最初は徴収しないと予想されている。

Ouraはスマートリング分野で先行者利益を持っており、同社のデバイスはアップルとアンドロイドの両方で利用可能だ。それに対し、サムスンのGalaxy Ringはアンドロイド端末のみで利用可能だとされている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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