2024.04.26 09:00

MINIが新型車「エースマン」を発表 コンパクトな電動クロスオーバー車

安井克至
コンセプトモデルから引き継がれたディテールの1つとして、エースマンのダッシュボードにはさまざまな光のパターンが投影され、これも選択したドライブモードによって変化する。現代のほとんどのクルマと同様、エースマンには音声を認識して起動するパーソナルアシスタントが搭載されている。だが、他のクルマと違ってそれは「Spike(スパイク)」と呼ばれ、犬のキャラクターとしてタッチスクリーンに現れる。

他のスイッチは、ギアの選択、起動/終了、音量調整ノブ、そしてパーキングブレーキだ。これらの操作系がこの場所に集約されたことで、センターコンソールには物入れのスペースが増えたとMINIは言う。そこにはカップホルダーやスマートフォンのワイヤレス充電トレイも備わる。

インテリアにはニット生地や、リサイクルされたポリエステル、Vescin(べスキン)と呼ばれる人工皮革のような環境に配慮した素材が使われているのも特徴だ。
対応する急速充電器を使えばバッテリー残量10%から80%まで30分で充電できる(MINI)

対応する急速充電器を使えばバッテリー残量10%から80%まで30分で充電できる(MINI)

ハッチバックの標準的なMINIより大きいものの、5人が乗車可能なエースマンは、キア・ニロやヒョンデ・コナなどの電動クロスオーバー車よりもコンパクトだ。エースマンのサイズは全長4070mm×全幅1754m×全高1514mm(英国仕様)と、MINIハッチバックより5cmほど背が高い。
全長4070mm×全幅1754m×全高1514mm(MINI)

全長4070mm×全幅1754m×全高1514mm(MINI)

MINIエースマンには2つの仕様が設定される。どちらもフロントに搭載された1基のモーターが前輪を駆動する。1つめの仕様は「エースマンE」と呼ばれ、最高出力135kW/184psを発生するモーターと、容量42.5kWhのバッテリーを搭載し、WLTP試験による航続距離(一度の満充電で走行可能な距離)は310km。高性能版の「エースマンSE」はモーターの最高出力が160kW/218ps、バッテリー容量も54.2kWhに増え、同モードの航続距離は406kmとより長くなる。エースマンEは最大75kWh、エースマンSEは最大95kWhの急速充電に対応しており、どちらも最適な条件下であればバッテリー残量10%から80%まで30分で充電できる。
英国では価格は約620万円から(MINI)

英国での価格は約620万円から(MINI)

すでに価格が発表されている英国では、MINIエースマンEが3万1800ポンド(約620万円)、MINIエースマンSEが3万6300ポンド(約710万円)からとなっており(各モデルとも3種類のトリムレベルが設定される模様)、2024年11月から納車が始まる予定だという。同国ではボルボEX30が3万3795ポンド(約660万円)からと、同じような価格帯で販売されている競合車になるので、米国や日本でも(もし導入されるなら)ボルボEX30に近い価格に設定されるかもしれない(日本におけるボルボEX30の価格は559万円)。

forbes.com 原文

翻訳=日下部博一

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