2024.04.22

空港旅客数ランキング、羽田空港は世界5位 アジアが躍進

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国際空港評議会(ACI)は、2023年に最も利用者の多かった世界の空港をランキング形式で発表した。それによると、昨年飛行機を利用した旅客総数は85億人近くに上り、前年比27%増となった。うち、国際線旅客数は前年比37%増で、国内線の同20%増を大きく上回った。

昨年は旅行業界が活況を呈したため、利用者数の増加自体は驚くべきことではない。世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)によると、昨年の世界全体の観光収入は10兆ドル(約1546兆円)近くに上った。これは世界全体の国内総生産(GDP)の9.1%に相当する。さらに注目すべきは、人気観光地が変化していることで、利用者数の多い空港の順位にも動きが見られたことだ。

ACIが世界180以上の国と地域にある2600カ所以上の空港のデータを集計した結果、昨年世界で最も利用者の多かった空港は、米アトランタのハーツフィールド・ジャクソン国際空港だった。同空港は過去20年以上にわたって1位を維持している。米国からは他にも4つの空港が上位10位以内に入った。ダラス・フォートワース国際空港は前年から1つ順位を下げて3位、デンバー国際空港は3つ順位を下げて6位、ロサンゼルス国際空港は2つ順位を下げて8位、シカゴ・オヘア国際空港は5つ順位を下げて9位となった。

米国以外では、観光情勢の変化を反映した入れ替わりが見られた。ACIのルイス・フェリペ・デオリベイラ事務局長は、昨年は特に中東とアジアで海外からの旅行客が増えたと強調。アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ国際空港が初めて2位に躍進し、東京羽田国際空港が前年の16位から昨年は5位へと目覚ましい上昇を遂げた。トルコ・イスタンブールとインド・デリーの両空港は、新型コロナウイルス流行前の2019年と比較しても旅客数が大幅に伸び、上位を維持した。
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翻訳・編集=安藤清香

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