宇宙

2024.04.20

NASAの探査機がとらえた「木星とその衛星」の真の姿

NASA / JPL / SWRI / MSSS / GERALD EICHSTÄDT / THOMAS THOMOPOULOS © CC BY

NASAの探査機ジュノーがまたやってくれた。スクールバスサイズのジュノーは60回目の木星周回を終えた後、太陽系を横断して大量のデータを地球に送信、それらはすばらしい画像へと変換された。

画像は地球上の市民科学者チームによるもので、彼らは回転しながら時速20万kmで移動するジュノーに搭載された200万画素のカメラJunoCamから送られてくるデータを毎月受信している。データはつなぎ合わされ処理された後色づけされ、ご覧のすばらしい画像が誕生する。

NASAの探査機ジュノーのJunoCamが見たイオとエウロパ。2024年4月9日(NASA/JPL-CALTECH/SWRI/MSSS/KEVIN M. GILL © CC BY)

NASAの探査機ジュノーのJunoCamがとらえたイオとエウロパ。2024年4月9日(NASA/JPL-CALTECH/SWRI/MSSS/KEVIN M. GILL © CC BY)

現在、ジュノーは34日ごとに木星を1周している。しかし、軌道は楕円であるため木星に近づくのは数時間しかない。最も木星に近づいた点を近木点(perijove)と呼び、ここを通る時にジュノーに搭載されたカメラJunoCamのスイッチが入る。

最新の近木点を4月9日に迎える直前、JunoCamは早めにスイッチを入れられ、木星の衛星イオとエウロパを撮影した。イオは太陽系で最も火山活動が活発な衛星であり、噴火の規模は地球の火山より何桁も大きい。

NASAの探査機ジュノーのJunoCamが見た木星。2024年4月9日(ASA/JPL-CALTECH/SWRI/MSSS/KEVIN M. GILL)

NASAの探査機ジュノーのJunoCamが見た木星。2024年4月9日(ASA/JPL-CALTECH/SWRI/MSSS/KEVIN M. GILL)

昨年12月と今年1月、ジュノーはイオと超接近し、その地表からわずか1500kmまで近づいた。これは2001年10月にNASAの探査機ガリレオが撮影した時以来、最も近い通過だった。

今回イオの画像は、ずっと離れた位置から撮影されたが、それでも科学的な価値は大きい。また距離が離れたことで、JunoCamはイオとエウロパの両方を同じ視野に捕らえることができた。

NASAの探査機ジュノーのJunoCamが見たイオ。2024年4月9日(NASA / JPL / SWRI / MSSS / GERALD EICHSTÄDT / THOMAS THOMOPOULOS © CC BY)

NASAの探査機ジュノーのJunoCamが見たイオ。2024年4月9日(NASA / JPL / SWRI / MSSS / GERALD EICHSTÄDT / THOMAS THOMOPOULOS © CC BY)

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翻訳=高橋信夫

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