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2024.04.25

日本企業のDX推進に欠かせないツール「DAP」がUIとUXを劇的に向上させる

米国企業の50%超が導入済みのデジタルアダプションを日本に普及し、デロイト トーマツ グループの「Technology Fast 50 2023 Japan」で8位に選出されたテックタッチのCEO 井無田 仲が、DXの第一人者であるB&DX代表の安部慶喜と日本企業のデジタル戦略について語り合った。


──日本企業におけるDXの現状と課題をどのようにとらえていますか。

安部慶喜(写真右。以下、安部):クラウドやAIが生活のなかに浸透しつつもこれまで企業は変わりませんでした。しかし、3年ほど前から経営者たちがようやく本気でDXを口にし始めました。大きかったのは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大です。そこではじめてテレワークを経験したわけですから。

それでもまだDXというと「D(デジタル)」のほうが強く、「X(トランスフォーメーション)」には至っていません。ほとんどの企業が単なる自動化にとどまり、業務時間が減ったことを喜んでいる。トップは従業員の体験を変えて、それによって何を生み出していくかを考えるべきです。これは企業文化を変えるレベルの改革が必要ですが、コロナ禍によって、ようやく失われた30年が少し変わりつつあるのではないかと期待しています。

井無田 仲(写真左。以下、井無田):日本社会は年功序列なので、経営陣にはデジタルになじみのない世代が多い。でも、私が最近希望をもっているのは、現場からデジタルのアングルで新しいビジネスをつくるような仕組みが生まれ始めていることです。ここがうまく回るようになると、日本型のモデルケースになるのではないかと思っています。


──安部さんは、人に教え込んでいた要素をすべてデジタル側に埋め込み、業務を自動で回す「Digital-Oriented(デジタルオリエンテッド)」を提唱されています。

安部:日本ではシステムを導入する際に、まずはトレーニングをして使い方を覚える必要があります。でも人間は忘れるので、入力を間違えてしまうことも多々あります。それに、経費精算や勤怠登録などのルーティンは毎日必要だけど、人がそれをやることにはなんの付加価値もありません。誰がやっても同じ品質でできるようにする仕組みを考えるべきなのです。

井無田:おっしゃる通りです。デジタル技術はどんどん進化し、できることがますます複雑化しています。人間の生産性を向上させる準備はできているのに、人間のオペレーションを前提にシステムを組み立てているので、人間に過大な負荷がかかっている。

当社が大手企業の社員に行った調査によると、約8割の人が勤務先で利用している業務システムに対し、「不満やストレス」を実感し、6割以上が「従業員の体験や生産性を阻害している」と感じています。オペレーションを簡単に遂行するためのUI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザーエクスペリエンス)に置き換え、誰もが息をするように直感的にシステムを使えるようにするべきです。

安部:これは日本特有の課題です。欧米には転職が当たり前の文化があり、人の入れ替わりを前提にシステムを標準化しています。ところが日本は同じ人が担当し続けるので、システムのほうをカスタマイズする。多くの企業がせっかくERPに代表されるパッケージ製品を採用しているにもかかわらず、その画面をアドオン開発してしまっています。そうすると開発に時間がかかりますし、API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)でほかのサービスと連携することもできません。一刻も早く完全にSaaS へと移行し、APIを利用してシステムを標準化するべきなのです。

その際には、人間が操作に迷わないような仕組みが必要です。その役割を果たすのが、「DAP(デジタルアダプションプラットフォーム)」です。

B&DX 代表取締役社長 安部慶喜

B&DX 代表取締役社長 安部慶喜

デジタルを使いこなす成功体験を積む

井無田:システムが複雑だと直感的に使うのは難しいですが、DAPは操作中のブラウザ上に操作ガイドを表示することで、ITリテラシーの有無によらず、使い方を手取り足取り教えてくれます。SaaS時代では業務も外部環境も変わるのが当たり前であり、オーバーフローが起きています。そうした変化と人間の感覚をつなぎ、すり合わせをしてくれるのがDAPなのです。

当社のユーザーの一例を挙げると、商船三井では新しい経費精算システムを導入したものの、設定に制限があり、活用しきれていませんでした。マニュアルや操作説明のための動画を制作するのに100時間以上の工数を費やしたのに、それでも使ってもらえない。そこで当社のガイドを設置したところ、それまで発生していた問い合わせ率を33%削減し、申請に対する差し戻し率を79%削減できたそうです。

安部:大きな効果です。システムに関する思想の理想は、アドオンをできるだけ少なくして無駄な開発をしないこと。それがランニングコストを減らしていくことになるし、標準システムを導入しやすくするうえで大事なポイントです。

井無田:海外の企業では、現場部門にエンジニアが在籍していますが、日本企業はいないことがほとんどです。その点、DAPは経営層がやりたいことのイネイブラーにもなりますし、現場の人たちがどう使っていけばいいかを自分たちで考えていくためのツールにもなります。ITのバックグラウンドがない人であっても、ノーコードで簡単にナビゲーションをつくれることに私たちはこだわりました。

日本はSIer文化なので、システムのUIを変えようとしたら、要件定義や要望を取りまとめてSIerさんとやり取りをするのに、半年から1年を要します。私たちの製品は部門の方に要望を取りまとめていただいたら、月1回の作業でガイドに落とし込むことが可能です。アジャイルに進めていくと現場の方の意識も変わり、自分たちでシステムをつくっていく感覚をもってもらえます。デジタルに対する主体性といいますか、成功体験を積んでいただけるのです。

テックタッチ 代表取締役CEO 井無田 仲

テックタッチ 代表取締役CEO 井無田 仲


──これから日本企業は、どのようにDXに取り組むべきでしょうか。

安部:日本では業務を変えようと思ったらシステムを変えなければならず、システムをひとつ導入したらほかのシステムも変えなければならないという負のスパイラルに陥っています。それを解決するのがデジタルの力です。デジタルは人の業務とシステムをつなぐ媒介として機能します。システムを入れ替えなくても、デジタルの部分の変更だけで業務を変えられるので、UXに影響しません。システムはシステムのあり方を追求できるし、業務は業務のあり方を追求する。デジタルを使って、人の業務とシステムを切り離していくべきです。

──そうしたDXの取り組みに対し、テックタッチはどのような支援をしていきたいとお考えですか。

井無田:私たちが最も注力している企業の課題は、ITの投資効率です。毎年システムに何兆円ものお金をかけているにもかかわらず、多くの企業では生産性が上がっていません。IT投資の効率性が競争力の源泉になるはずなので、その部分を引き続き支援していきたいです。その結果生じたおカネや従業員の時間を、もっとクリエイティブな新しいビジネスに使っていただきたい。日本式DXを巧みに行われている経営者の方々は、現場に対し「DXで新しいビジネスをつくっていこう」というメッセージを出されています。そういった世界観を広めるお手伝いをしていきたいです。

テックタッチ
https://techtouch.jp

あべ・よしのぶ◎B&DX代表取締役社長。大学院卒業後、デロイト トーマツ コンサルティング(現:アビームコンサルティング)に入社し、経営コンサルティングに従事。2011年より執行役員。15年からは経営改革部門の責任者を務める。21年、B&DXを設立。DXの第一人者としてNHKのニュース番組への出演ほか、多数のメディアで活躍している。

いむた・なか◎テックタッチ代表取締役CEO。慶應義塾大学法学部、コロンビア大学MBA卒。新生銀行、ドイツ証券などで投資銀行業務に従事、上場企業の資金調達/M&A案件を数多く手がける。その後、ユナイテッド社、フリーランスを経て、2018年3月にテックタッチを日比野淳と共同創業。

Promoted by テックタッチ | text by Fumihiko Ohashi | photographs by Shuji Goto | edited by Akio Takashiro