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2024.03.29

大谷翔平騒動で注目、年間10兆円が動く「米違法賭博市場」の実態

Brian Rothmuller/Icon Sportswire via Getty Images

2024年のシーズン開幕を数日後に控えたロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手は、1989年にピート・ローズが野球界から永久追放されて以降で最大の賭博スキャンダルに巻き込まれた。

大谷の長年の通訳だった水原一平は、違法なブックメーカーの胴元であるマシュー・ボウヤーへの賭博の借金返済のために、大谷の口座から450万ドル(約6億8000万円)を大谷の同意を得ずに送金したとされている。スポーツ賭博は米国の38州で合法だが、カリフォルニア州では非合法だ。

水原は3月20日にドジャースから解雇され、米内国歳入庁(IRS)とメジャーリーグ(MLB)がそれぞれこの件を調査している。

カリフォルニア州サン・ファン・キャピストラーノの220万ドルの家に妻と子どもたちと住むボウヤーは、ラスベガスの巨大カジノのリゾート・ワールドで大金を賭けるハイローラーとして知られていた。

ボウヤーがどれほどの規模でブックメーカーをしていたかは不明だが、彼の弁護士のダイアン・バスは、彼が違法なブックメーカーをしていたことを認めている。「10月の家宅捜索以来、彼はこのような行為をやめています」と彼女は述べている。

バスは、彼女のクライアントが罪に問われることを予期しており、連邦政府と起訴前交渉を行っている。「私たちは連邦検事に、この事件を解決したいと進言しています。ボウヤーは、彼らがどのような訴追を行おうとも、争うつもりはありません」
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水原の解雇のニュースが報じられてから数日後の25日、大谷は新しい通訳を伴って記者会見を開き、野球やあらゆるスポーツに賭けたことも、故意にブックメーカーに送金したこともないと疑惑を明確に否定した。

水原がどのようにして大谷の銀行口座にアクセスしたのか、なぜ大谷や彼の資金を管理する人々が数百万ドルもの大金が消えたこと気づかなかったのかは不明だ。また、合法的なスポーツ賭博がこれほど普及しているにもかかわらず、なぜノミ屋を利用するのだろうかという疑問も残る。その答えには450万ドル以上の価値がある。
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編集=上田裕資

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