スタートアップ

2024.03.07 08:30

日本が巨大スタートアップを創出できる6領域を考察する

縄田 陽介
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自動車やモビリティ

日本の自動車産業の歴史は長く、自動車関連スタートアップが接続できる多様で広大なエコシステムがすでに存在します。

しかもトヨタやホンダのような世界的な大企業だけでなく、それらの企業を中心に何十年にもわたり発展してきた周辺メーカーやサプライヤーが多層的なエコシステムを形成しているのです。

この自動車関連業界に参入するスタートアップは、日本が有する最先端の自動車技術や高度な製造技術の恩恵を受けることができます。

つまり、自動車産業が抱える世界的な課題に取り組み、革新的なソリューションを創出する上で必要な人材やインフラが国内にそろっているということです。

特にこれからの「持続可能な交通」へのシフトと、世界的な実績を誇る日本の製造能力や技術力が組み合わされば、スタートアップに巨大な市場機会をもたらす可能性があります。

ゲームやエンターテインメント

ゲームやエンターテインメントの分野でも、日本は世界的な影響力を誇っています。さらにゲームやマンガ、アニメなどのIPは、映画化やNetflixシリーズ化、グッズ化など他のエンターテインメント形態との融合により今後も市場のさらなるグローバル化や成長が期待できます。

スタートアップもこうした日本ならではのIPコンテンツを活用することで、例えばインタラクティブ・エンターテインメントやVR/AR体験、ゲームテクノロジーの分野でイノベーションを生み出すことができるかもしれません。

海洋産業

島国である利点を積極的に活用してきた日本の海洋産業は、その造船技術や持続可能な漁業の実践、高度な養殖技術で世界をリードしています。

特に日本の造船業は、三菱重工業や今治造船をはじめとする日本の造船会社が世界の造船市場に大きく貢献しています。

実際、近年において日本は中国や韓国と合わせて世界の船舶建造量の約90%を占めていて、この分野における優位性は明らかです。

Coral Capitalでは「ジャパン・アドバンテージ」を象徴するスタートアップ、つまり日本固有の強みを活かして世界的に競争力のある巨大企業を作ろうとしているスタートアップの発掘・支援を目指しています。私たちが探しているのは、先見性があり、次のトヨタやソニーになるためのビジョンを描いている起業家です。そんな起業家の皆さまがより速く、より大きな会社を作れるように、資金・人材・知見の集まるエコシステムの提供を通じて支援いたします

P.S. Coralでは日本が優位性を持つユニークな分野について常に新しい情報や視点を求めています。他にも良いアイデアがあるという方がいましたら、ぜひご連絡ください!

連載:VCのインサイト
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文=James Riney

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