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2024.01.17 08:45

スマホのナビと車載カーナビ、どちらが使いやすい?

リリースベース(松村)
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GettyImages

カーナビが登場して40数年。もとも軍事用途だったGPSが民間にも開放されたことをきっかけにカーナビは著しく進化し、それまで地図を見ながらのドライブがカーナビに取って代わったといっても過言ではない。

1990年代までは自動車アクセサリーメーカーが主流でクルマに後付けしていたが、自動車メーカーもカーナビを開発。2000年代にはメーカーオプションとしてカーナビを装着することが増え、近年では当たり前のように装着されている。というのも、四方にカメラを装着してクルマの周囲を映像で表示と、駐車などをサポートする機能が多くのクルマに装備可能となり、その機能をつけるとカーナビも付いてくるという構図になってきているためだ。

そんなカーナビに関する調査をマイボイスコムが行っている。それによると、カーナビの設置率は、クルマを所有している人の8割強と多く、その大半が「AV一体型/インダッシュ」が占めている。

ルート案内以外のカーナビでよく利用する機能・サービスを見てみると、「バックカメラ、後方確認カメラ」が35.2%、「テレビ鑑賞」が34.7%でこの2つが上位で、カーナビの機能である施設などの検索や渋滞・交通情報に関する機能よりも多く使われている。

一方で、スマホ社会になり、スマホにもカーナビアプリが登場。Google Mapなどスマホで地図を見るという習慣がついており、クルマ用のカーナビよりもスマホでの操作のほうが直感的でわかりやすいのと、スマホは通信を活用できるので意外と渋滞情報が正確なことから、カーナビを使っていてもスマホを活用している筆者のような人も多いことだろう。

直近1年間でスマホのカーナビアプリを利用したことのある人は、クルマを所有している人で「毎回利用」が11.9%、「時々利用する」が31.2%、「あまり利用しない」が17.5%だった。おもしろいのが、AV一体型やポータブルタイプ主利用者で各6割台、カーナビ非設置者は5割弱と、カーナビ機器を利用している人のほうがスマホのカーナビアプリを使っているところ。

回答者の意見として、カーナビ機器派は「安心して走行できる道路を選んでくれる。Googleは右左折が多く面倒」「渋滞情報をリアルタイムで反映して代替経路を案内してくれ到着時刻も把握できる」など、運転のしやすさを挙げているが、スマホカーナビ派は「スマホアプリのほうが性能はいいし常に新しい情報を入手できる」「カーナビ機器は地図のバージョンアップにお金がかかりすぎる」「地図の操作がしづらい」と費用面やスマホ操作に慣れていると、とっつきにくいと感じている人が多いようだ。

筆者のクルマは、スマホ連携によるCarPlayに対応し、通信機能も備え地図の更新や情報の取得も通信経由で行えるが、ルート案内機能はほぼ使っておらず、自分で地図を読みルートを考える。そしてスマホでは渋滞情報を確認する程度の二刀流だ。それぞれに一長一短があり、どちらかに絞るのは無理。CarPlayもまだまだ発展途上で、スマホカーナビがカーナビ機器を追いやるには、まだ時間がかかりそうだ。

出典:マイボイスコム「カーナビの利用に関するアンケート調査(第11回)」より

文=飯島範久

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