アート

2024.01.12 11:30

AIで「ゴッホ」が復活、仏オルセー美術館で来場者と交流中

「ボンジュール・ヴィンセント」では、設置されたマイクを通じて来場者が質問をすると、スクリーンに映るAIゴッホが話し始める。イスに座ったそのゴッホは、どう答えようか思案するように、ときどき指を唇に押し当てたり、手を動かしたり、ややぎこちなく身を乗り出したりする。

スクリーンの横あるパネルの説明書きによれば、質問に対する答えは、「画家本人の習慣や考え方に忠実なものになる」とのこと。だが、英紙タイムズは、「答えには間違いも含まれている」と指摘している。

ジャンボ・マナは、AIゴッホが「わからない」と返答したり、誤った答えをしたりする質問とそれらへの回答について、見直しを行い、積極的にアルゴリズムの精度の向上に取り組んでいるという。また、歴史的な正確さを維持するため、AIゴッホは実際のゴッホが知り得ない事柄や概念に関する質問には、回答しないように設定している。

同社は2023年06月にパリで開催された見本市、「Viva Technology(ビバ・テクノロジー)」でも、AI駆動のゴッホを披露した。現在は、アマゾンのスマートホームデバイス「アレクサ」でも、AIゴッホとの会話を可能にすることを計画中だという。

オルセー美術館でのゴッホ展が終了した後、AIゴッホは画家本人が最後に滞在したオーヴェルシュルオワーズに「移動」する。17世紀に建てられたオーヴェルシュルオワーズ城で9月末まで、来場者の質問に答える予定だ。

forbes.com 原文

編集=木内涼子

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