国内

2024.01.09 13:15

JAL衝突事故の「小さな犠牲者」。どうなるペットの同伴搭乗?

石井節子

1月2日、羽田空港のC滑走路で発生した日本航空(JAL)と海上保安庁機の衝突事故。

海上保安庁機は搭乗者6名中5名が亡くなってしまった一方、日航機はその業火に関わらず、幼児8名を含む乗客367名と乗務員12名が奇跡的に全員無事に避難したというニュースは世界で取り上げられた。

しかし、実は、この日航機にも小さな犠牲者がいた。貨物室に預けられた2匹のペットである。

自身がペットを飼う身である筆者の胸も、この事実に触れて痛まないわけはなかった。

拡がる「ペットの同伴搭乗」を求める声

ペットの「同伴搭乗」を求める声は以前から存在していたが、今回の事件を受けてその声に拍車がかかっている。

オンライン署名サイト「change.org」では、日航機と海上保安庁機が衝突した1月2日より、「飛行機のペット貨物室積み込みの見直しをお願いします」というタイトルで署名を求める動きが始まった。

この署名の概要欄は「私達の大切な子供は、自分の意思で飛行機に乗っていないのです。私達がペットを貨物室に積み込むことは、家族を貨物室に入れることと同じです」という主張──ペットは「貨物」ではなく「家族」である──から始まり、「航空会社へ直接働きかけて飛行機内での安全なペット輸送方法を見直していただけるように働きかけたいと思います。また政府に対しても同じく法律改正への検討を求めます」という、解決策としての要求を提示して締めくくられている。

1月5日16時30分時点で約3万3000人が賛同しており、1月5日のみで1万7000人が賛同している。今後も賛同者は増加することが予想される。



署名に賛同した1人は以下のように話す。

「エールフランスやアメリカの国内線などペットと客室で一緒に過ごせる航空会社があり、日本の航空会社もルールを変えることは可能だと思います。今回だけでなく、貨物室に預けられた事でペットが亡くなった例は以前もありました。ペットは貨物、災害があったら持ち出してはいけない、というのは時代錯誤なのではないでしょうか」
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