キャリア

2024.01.03 13:00

自分の「キャリアレガシー(退職後に残る評価)」を築くために 3つの秘訣

日下部博一
セールスフォースのブランドは今や、企業責任と寄付の代名詞だ。ベニオフが「1-1-1」アプローチを開始して以来、8500以上の企業が、セールスフォースの誓約に賛同している。1ドルの1%はわずか1セントだが、100万ドルを超えると大きな違いになる。

ベニオフは、達成不可能な企業寄付を提唱しているわけではない。実際、利益の1%を手放すことは可能だ。しかし、そのシンプルな寄付が残すレガシーは大きい。

あなたや会社にとって可能な範囲にとどめることだ。レガシーは一日にしてならず。1つのイベントや1つの寄付で大きな影響を与えることを考えるのではなく、持続可能な企業方針をつくるにはどうすればよいかを考えよう。

3. 周囲の人々を力づける。

米カリフォルニア大学アーバイン校の研究者は最近、周囲の人々に力を与えること(エンパワメント)の影響についての論文を発表した。エンパワメントは、意欲的で生産的な従業員を生み出し、従業員を「即戦力」に変える。他者に力を与えることで、1つの使命に一丸となって取り組むチームが生まれる。レガシーを築き始める上で、それを実行するチームの力に勝るものはない。

そしてそれは、あなたが考えるよりはるかに簡単なことだ。周りにいる人たちをよく理解し、彼らが成功するのに必要なツールを提供しよう。彼らのスーパーパワーを毎日使ってもらおう。そして、感謝の気持ちを伝えよう。統計によれば、「認められること」は、従業員にとって最も重要な動機付けとなる。

離れたところから見ると、レガシーを残すことは、気が遠くなるような難事に感じられるかもしれない。しかし、そうとは限らない。前例に従ってみよう。お金であれ、時間であれ、その他の社会貢献であれ、1%だけ寄付してみよう。多くの人の生活を向上させるプログラムをつくろう。

2024年が始まった今、自分自身に問い掛けてみよう。自分はどのように記憶されたいのだろうか? と。それが、新年を走り出すためのスタート台となる。

forbes.com 原文

翻訳=米井香織/ガリレオ

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