危険な運転、米ドライバーの過半数が経験あり 最多はスピード違反

Shutterstock.com

米国のドライバーの過半数は運転中に危険行為をしたことがあり、自分はいつも安全運転をしていると思う人は10人中4人しかいないことが、全米自動車協会(AAA)交通安全財団交通安全文化指数(TSCI)調査で明らかになった。最も一般的な危険行為はスピード違反で、次いで前方不注意・乱暴な運転だった。

11月30日に発表された最新調査報告では、ドライバーの自己申告に基づいて危険な運転行為のパターンを分析。6つのドライバー像に分類している。

AAA財団のデービッド・ヤン理事長兼事務局長は「危険性を認識していながら、死亡事故につながりかねない運転行為を続けているドライバーがいる。スピード違反はその最たるものだ」「危険な運転行為の類型と、そうした運転をするドライバーの特徴を理解することが、的確な対策を講じて安全な交通手段を実現する上で極めて重要になる」と述べた。

AAA財団は、全米の16歳以上の運転免許保持者を対象にオンライン調査を実施。直近30日間に少なくとも1回は運転したと答えた約2500人の運転傾向を分析した。調査チームは、交通事故による死者数が憂慮すべき高止まり状態にあり、飲酒・薬物使用下での運転やスピード違反などの危険行為を伴う死亡事故が「米国の路上に依然蔓延している」と指摘している。


調査では、さまざまな運転行為に伴う危険性についてドライバーの認識を問うた。報告書によるとほとんどのドライバーは、安全でないとされる運転行為について「非常に危険」または「極めて危険」だと認識していた。にもかかわらず、これまでの調査と同様に、多くのドライバーが直近30日間に少なくとも1回は運転中にそうした行為をしたと認めた。

スピード違反は、危険だと認識していないドライバーが多く、「調査対象となった安全でない運転行為の中で、社会的非難を浴びる振る舞いだとの認識が最も低かった」ことから、なかなかやめられない習慣であることが判明した。
次ページ > 報告書が挙げた6つのドライバー像

翻訳・編集=荻原藤緒

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事