マーケット

2023.11.03 08:30

米新規公開株の「注目4銘柄」が総崩れ、IPO価格以下に

安井克至
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クラビヨの共同創業者のアンドリュー・バイアレッキ (Photo by Barry Chin/The Boston Globe via Getty Images)

米株式市場では9月から10月にかけて上場した注目企業4社の株価が、軒並みIPO価格を下回る不吉な事態が起きている。その中の1社の、マーケティング自動化サービスを展開する米Klaviyo(クラビヨ)の株価は10月20日に4%以上下落して29ドルをつけ、IPO価格の30ドルを割り込んだ。

クラビヨは、9月と10月に上場した数十億ドル規模の企業4社のうちの1社に挙げられる。同期間には、英国の半導体設計大手Armや、ドイツのサンダルメーカーのビルケンシュトック、サンフランシスコを拠点とする食料品デリバリーのインスタカートらが上場していた。

しかし、10月20日のこれらの4社の株価の終値は、すべてIPO価格を下回った。Armの株価、IPO価格の51ドルを12%下回る48ドル、ビルケンシュトックもIPO価格の46ドルを15%下回る39ドル、インスタカートもIPO価格の30ドルを17%下回る25ドルをつけた。

また、これらの企業の株価のピーク時からの下落幅はさらに大きく、Armはピーク時から30%、ビルケンシュトックは9%、クラヴィヨは27%、インスタカートは42%下落している。

6週間の株式市場は、過去2年間でIPOが最もホットな時期となった。その筆頭とされるソフトバンクが出資するArmは、評価額545ドルで9月14日にナスダックにデビューした。同社を含む4社の上場は、IPO市場が2022年からの低迷を抜け出し、2021年のピーク時の水準に近づくという期待をもたらしていた。

ファクトセットがまとめたアナリスト予想によると、クラビヨの平均目標株価は39ドルで、35%の上昇が見込まれている。Armとインスタカートの平均目標株価はそれぞれ、62.59ドルと35.23ドルでともに20日の終値を30%以上上回っている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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