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2023.10.31 11:00

全国約6万人バリスタの頂点が語る「スターバックス」の秘密

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社員のモチベーションをアップさせるための社内コンペティションやイベントなどの表彰制度は各社さまざまあるが、スターバックスの社内競技会「コーヒー アンバサダーカップ」はそれとは一線を画す。全国に約6万人いるバリスタを対象に、コーヒーの知識や技術のみならず、自身の情熱や想い、ストーリーをもが評価の対象となるため、社内外からの注目度も高い。

このほど「コーヒー アンバサダーカップ 2023」が2年ぶりに開催。見事、第18代コーヒー アンバサダーに輝いた下出伸喜を囲んで、先代コーヒー アンバサダー、そしてコーヒースペシャリストが振り返る「コーヒー アンバサダーカップ」とは。そして、1杯のコーヒーをめぐる彼らの物語とは──。


1杯のコーヒーで現在の自分を表現する

東京・目黒にあるスターバックス本社内のホールには多くのパートナー(社員・アルバイトなどの従業員)が参集し、熱気に包まれていた。この日、開催されていたのは「コーヒー アンバサダーカップ 2023」。2000年に世界に先駆けて日本で誕生したスターバックス社内で2年に1度行われるコーヒーへの情熱を競い合う競技会である。言わば、日本全国に約6万人いると言われるスターバックス内のバリスタの頂点を決める1日でもある。

この「コーヒー アンバサダーカップ」に参加できるのは、全国から地区予選を勝ち抜いてきた4人のみ。この日も北から、北海道・北東北エリア、北関東・新潟エリア、スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京 、九州南・沖縄エリアから選出されたファイナリストが緊張の色を見せながらも最終ステージへと臨んだ。

第2ステージにて、自身のコーヒーストーリーを語りつつ創作コーヒーをつくる下出伸喜。

第2ステージにて、自身のコーヒーストーリーを語りつつテイスティングをする下出伸喜。

接客スキル(店舗を想定したコーヒーの提案)を競う第1ステージと、ビバレッジの創作性や完成度(ストーリーを込めたテイスティングやラテアートを作成)をはかるプレゼンテーションによる第2ステージを終え、厳正な審査の末に第18代コーヒー アンバサダーとして選出されたのは下出伸喜(北海道・北東北エリア)であった。

コーヒー アンバサダーだけが着けられる、歴代アンバサダーの名前が刺繍されたコーヒー染めのエプロンを先代(第17代)コーヒー アンバサダー望月芳美より贈られる。

コーヒー アンバサダーだけが着けられる、歴代アンバサダーの名前が刺繍されたコーヒー染めのエプロンを先代(第17代)コーヒー アンバサダー望月芳美より贈られる。

授賞式にて、スターバックス コーヒー ジャパンCEO水口貴文(左)と。

授賞式にて、スターバックス コーヒー ジャパンCEO水口貴文(左)と。

この「コーヒー アンバサダーカップ」に参加することで得られる経験や、想いとはどんなものか。第18代コーヒー アンバサダーとなった下出伸喜を囲んで、先代コーヒー アンバサダー望月芳美、スターバックスのコーヒーを通じたエンゲージメントを高める施策や人材育成、コーヒーのエシカルな調達を含むコーヒー教育全般をリードするコーヒースペシャリスト田原象二郎が語る。

1杯のコーヒーのその先にあるものを見据えて

田原象二郎(以下田原):2000年にスタートした「コーヒー アンバサダーカップ」ですが、現在は2年ごとの開催です。前回(2021年)はコロナ禍中の開催だったため、みんなマスクをつけながらオンライン配信のみでしたね。今回はオンラインと、リアルの会場にも社内の観客を入れてのハイブリッド開催となりましたが、久しぶりにみんなで飲むコーヒーはおいしいなと感無量でした。下出さん、おつかれさまでした。そして、おめでとう!

田原象二郎/チームマネージャー コーヒースペシャリスト

田原象二郎/チームマネージャー コーヒースペシャリスト

下出伸喜(以下下出):ありがとうございます。

望月芳美(以下望月):私からも、本当におめでとうございます。私は下出さんにエプロンを渡すことでコーヒー アンバサダーとしての任を完遂し、ホッとしたような気持ちと少しの寂しさと……いろんな気持ちが入り混じっています。 

田原:望月さんのコーヒー アンバサダーとしての2年間は振り返ってどんな日々でしたか?

望月:最初の1年間はインプット期間としてさまざまな勉強に励みました。社内でバリスタとしての研修を受けるほか、新作ビバレッジの開発に携わったり、コーヒーの生産地であるコスタリカの農園を訪ねたり。後半の1年間はアウトプットとして学んだものをパートナーにお伝えする毎日でした。

下出:意外にハードそうですね。ワクワクしてきました!

田原:コスタリカのコーヒー農園というのはスターバックスが自社で運営している「ハシエンダ アルサシア農園」のことですね。いま、コーヒーの「2050問題」*への意識が高まってきていますが、この農園はスターバックスのコーヒーをつくる場だけではなく、コーヒー研究開発を行い、コーヒーの未来をみんなでつくり、実際に体験し、おいしいコーヒーを飲みながら考える場として設立されています。

*地球温暖化により2050年には現在飲まれているアラビカ種コーヒー豆の生産が50%まで減少すると予測されている。

望月芳美/第17代コーヒー アンバサダー

望月芳美/第17代コーヒー アンバサダー

望月:もともとスターバックスのコーヒーが公正で透明性のある取引を経て、なるべく人や環境に負荷をかけないようエシカルに調達されていることは理解していたのですが、コスタリカで実際目にしたのは、もっと積極的な施策でした。たとえば気候変動にも対応できるアラビカ種の品種改良や、品質や生産性を向上させる農法の実践など……。同じ敷地で収穫量が増やせれば、その分使用する資源と環境の負荷を少なくすることができます。来る2050年を悲観的に捉えるのではなく、その前に何かできることはないかと探す姿勢がとても印象的でした。

田原:スターバックスが環境保護に注力していることは、CO2排出、水使用、廃棄物を減らすことを目指した環境配慮型店舗「グリーナーストア」*の出店からもおわかりいただけると思いますが、そうして実際に望月さんが目にし、体験したことをパートナーやお客様に伝えていけるのはコーヒー アンバサダーの強みですよね。下出さんは日頃、エシカルな取り組みについて考えたりしていますか?

*日本国内の1号店として、2021年12月1日に「スターバックス コーヒー 皇居外苑 和田倉噴水公園店」がオープン。スターバックスが世界自然保護基金(WWF)と共同で策定した国際認証「Greener Stores Framework」を取得した店舗で、8つの環境項目をクリアする必要がある。アジアでは上海に次ぐ2店舗目で、日本国内でも拡大が進む。

下出伸喜◎第18代コーヒー アンバサダー

下出伸喜◎第18代コーヒー アンバサダー

下出:私は日々お店に立ってお客様にコーヒーを提供するうえで、自分にも必ずできることがあると思っています。たとえばグラスやマグカップでの提供をおすすめし、資源ごみを減らすことに加えて、私個人が考えているのは、お渡ししたコーヒーを残さずに、最後の1滴までおいしく味わっていただくためにできることは何か、ということです。提供する際の笑顔はもちろん、そのコーヒーの味わいや香りについて、またはパンやスイーツとの相性について、なにか一言添えるだけでも、お客様のエクスペリエンスは変わってくると信じているんです。ぼくらはコーヒーカンパニーなので、もちろんコーヒーを売ることが命題ですが、それと同じようにコーヒーを無駄にしないということも大切。この1杯のその先に、生産者さんや多くの方が関わっているという意識は、常に忘れないようにしています。

望月:素晴らしいですね! スターバックスのコーヒーはおいしいというだけでなく、その1杯を選び、口にすることがエシカルな生活の一端を担っているということを、私もほかのパートナーやお客様にお伝えできたらいいなと思います。

1杯のコーヒーでつながる、伝播する情熱

田原:もともと、この「コーヒー アンバサダーカップ」はパートナーのエンゲージメントを高めるために生まれた社内競技会ですが、ふたりを見ていると、すでにスターバックスについて深く理解し、体現しているから、私は安心していられますね(笑)。コーヒー アンバサダーが語る言葉は経験に即しているからやはり重みがあるというか、パートナーにも伝わりやすいでしょう。

1号店があるシアトルの「パイクプレイスマーケット」の名前を冠したコーヒー「パイクプレイス® ロースト」はなめらかでバランスのとれた味わい。

1号店があるシアトルの「パイクプレイスマーケット」の名前を冠したコーヒー「パイクプレイス® ロースト」はなめらかでバランスのとれた味わい。

望月:コーヒー アンバサダーとしての2年間は、私の経験や想いをほかのパートナーに伝えていくことも重要なミッションのひとつだと考えていました。スターバックスでは「情熱は伝染する」というフレーズをよく使いますが、まさに私の情熱を少しでも伝染させることができていたらいいな、と。

下出:私もコーヒーのある暮らしの楽しさや喜びをパートナーやお客様にお伝えしていきたいですね。そのためにもまずは自分と同じ想いを共有できる仲間を探して増やしていきたいです。コーヒーが好きというその想いだけでも人はつながることができるし、そこから世界は変わるかもしれないから。

田原:この「コーヒー アンバサダー」は日本発祥ですが、世界へ伝播し、現在は世界各国でも行われています。コーヒーを通して変化する小さな一歩をみんなで踏み出し、進化させていきたいですね。


田原象二郎◎ストアマネージャーを経て、2006年からコーヒースペシャリスト。パートナーのコーヒーに関する知識向上のためのエデュケーションプログラムを開発し、コーヒーのエシカルな調達を含む教育全般をリードする。

望月芳美◎大学では環境学を専攻。企業の社会的責任(CSR)活動に精力的に取り組む企業で働きたいと、スターバックスへ入社。第17代コーヒー アンバサダー。

下出伸喜◎アルバイトを経てスターバックスへ入社。第18代コーヒー アンバサダー。社内のラテアート選手権でも優勝するなど、ラテアートの技術にも定評がある。

Promoted by スターバックス コーヒー ジャパン / text by Miyako Akiyama / photographs by Kenta Yoshizawa