テクノロジー

2023.10.13 07:15

ロボットがゴルフ練習場を救う 高齢スタッフとロボが共存する職場

リリースベース(松村)
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プレスリリースより

コロナ禍でゴルフ練習場に行く人が増え、とくに若者を中心に低迷していたゴルフ人気の復活が期待されているが、ゴルフ練習場の廃業も増えている。大きな原因は労働力。とくに猛暑や冬の寒さのなかでのボール拾いは大変な労働であり、スタッフの高齢化とあいまって人手不足に陥っている。そこに現れたのがボール拾いロボットだ。

静岡県浜松市のゴルフ練習場「四ツ池ゴルフガーデン」は、国内で初めてボール拾いロボットを2台導入した。ルンバを大きくしたようなロボットで、これまで45分かかっていた作業を30分以内に終わらせることが可能になった。走行テストを繰り返してボール拾いの精度を高めていて、将来的には20分以内の作業終了を目指している。稼動時間は早朝と午後3時の2回。

これらのロボットは、かめ吉、かめ太郎と命名された。四ツ池ゴルフガーデンでは「勤続年数の長い高齢者が多く活躍しています」とのこと。高齢スタッフからは「仕事が楽になった」、「動いている姿がかわいい」、「ロボットも仲間」といった声が聞かれた。

AIが人の仕事を奪うという不安が現実的になりつつあるが、ロボット化も人員整理につながるという心配がある。その点このゴルフ練習場では、長年貢献してきたスタッフを尊重し、彼らを支援する形で作業効率を高める姿勢が見受けられる。職員を離職させないためのロボット化は、SDGsの目標8にも合致する。高齢スタッフとロボットたちが仲良く仕事をする様子を想像すると、ほほえましい。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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