ハマスのイスラエル越境攻撃、Xで偽情報が飛び交う　7つの拡散事例

イスラエル紙エルサレム・ポストの偽アカウント＠Jerusalam_Postは、誤情報を拡散している。そのうちの1つはネタニヤフ首相が病気だと主張するものだ。「速報：ベンヤミン・ネタニヤフがテルハショメルのシェバ病院に移送された。原因は不明」との投稿は、記事執筆時点で50万人以上に拡散されていた。


アカウント名のエルサレムの綴りをJerusalamと誤記したこの偽アカウントは、混乱の中で意図的に誤った情報を流しているようだ。

英政治家ジム・ファーガソンのアカウントは、ガザの建物へのイスラエルの空爆だとして、中東の衛星放送局アルジャジーラのロゴが隅に表示された動画を投稿。「速報：イスラエル軍による反撃が始まり、ガザで空爆が行われている」と主張した。

この映像は、BBCのユーチューブ公式チャンネルに2021年5月15日に掲載された動画で確認できるように、2021年に撮影されたものだ。アルジャジーラのロゴの入った動画と並べてみると、同じ建物だとはっきりわかる。BBCがこの映像をアルジャジーラにライセンス供与したのか、アルジャジーラがいつこの映像をソーシャルメディアで共有したのかは不明だが、最近の投稿の中にはなかった。

Taliban Public Relations Department（タリバン広報部）を名乗るアカウントは、アフガニスタンの実権を握るイスラム主義組織タリバンの関係者が管理している証拠はないにもかかわらず、ここ数週間に何度も投稿が拡散されている。7日の投稿では、タリバンが戦闘員をガザへ向かわせるため、イラン、イラク、ヨルダンの政府に領土の通行許可を求めたと主張し、またも広く共有された。

インドの英語ニュースチャンネルWIONの記者アナ・マリックによると、タリバン側はこの情報を否定した。「タリバンの報道官は、タリバンがガザへ向かうため近隣諸国に通行許可を求めたとするソーシャルメディア上のニュースについて、虚偽であり不正確だと反論した」とマリックは投稿している。