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2023.10.04 12:30

中国で金価格が急騰 「金融の嵐」に備え

安井克至
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コストコでは金の延べ棒が大ヒット

米会員制量販店のコストコは最近、1トロイオンスの金インゴットをオンラインショップで売り始めた。再入荷するたびに数時間で完売する人気だという。米CNBCによれば、コストコは南アフリカのランド・リファイナリーとスイスのPAMPの金インゴットを販売していて、価格はそれぞれ1900ドル(約28万円)弱のもようだ。6600万人の有料会員が独占的に購入できる。

コストコのリチャード・ガランティー最高財務責任者(CFO)は直近の決算説明会で、これらの金インゴットは飛ぶように売れており「1会員2個まで」という購入制限をかけたことも明らかにしている。

興味深いのは、コストコで人気が沸騰しているのと対照的に、金を裏づけとする上場投資信託(ETF)を通じた金現物の保有高は減っていることだ。金価格がドル高や債券利回りの急上昇に粘り腰を見せているにもかかわらず、金ETFの現物保有量は6月以来右肩下がりとなっている。

金価格は先週、8月以降で初めて1900ドルを割り込んだ。米国債の利回りが今月も上昇し続ければ、金に投資している個人投資家を落胆させ、相場は1800ドルに向けてさらに押し下げられる可能性もある。

もっとも、米国債の利回りが前回これほど急騰した2007年9月には、金は750ドル前後で取引されていた。金は今回も非常に厳しい金融環境において際立ったしぶとさを発揮している。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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