テクノロジー

2023.08.06 09:00

「自宅寝室からオフィスへ」エレベーター通勤、ラッシュ地獄知らずの都市構想

石井節子

Wonderfulengineering

通勤ラッシュの地獄にうんざりしている建築家、クライヴ・ウィルキンソン。Flaunt誌と彼の建築事務所とのコラボレーションにより、屋上に共同ワークスペースを設置した驚くべき建築が誕生し、「The Endless Workspace」と名付けられた。

このレイアウトは、シリコンバレーとロンドンのハイブリッドのごとき街並みのために提案された。エンドレス・ワークスペースでは、寝室から屋上の共同オフィスまでエレベーターで移動できる。風刺的なデザインではあるが、ぜひとも実現してほしいものだ。

ウィルキンソンは、シリコンバレーとロンドンにインスパイアされた都市環境を考案するという課題を与えられた。

彼はこのプロジェクトを、人目につかないロンドンの屋上で行うことに決めた。共同ワークスペースが世界の多くの都市で目立つ存在になりつつあることを考えれば、納得がいく。
屋上のワークスペースは、十分な日差しが差し込む中庭とともに、眼下に街を見下ろす円形の緑地を特徴としている。

この建築事務所は、エレベーター・システムが、自宅から職場までの長い通勤時間を解消し、人々を孤立させることはないと主張している。その代わり、近所の人たちと一緒に仕事をすることができるのだ。

このコンセプトは、人々が異なる分野の人々と協力することを可能にし、発想や刺激を交換するチャンスも増やすとされている。地下の鉄道システムは、毎日夕方から朝にかけての通勤ラッシュを避けてスムーズに運行する。ウィルキンソンの会社によれば、通常、都市は時間をかけて少しずつ建設されるため、街の中を一気呵成に流れる動線が非常に形成されにくいという(都市全体をダイナミックにデザインすることで、その課題を解決できる)。このプロジェクトは、メトロポリタン本来の公園や道路を壊すことなく、秩序を与える。

街並みが素晴らしいものになることも忘れてはならない。

(この記事は、英国のテクノロジー特化メディア「Wonderfulengineering.com」から転載したものです)

ForbesBrandVoice

人気記事