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2023.04.15 09:00

経費精算カフェの税理士が息子に「彼女手当」支給 受給資格は?

石井節子

3月、インボイス制度に関するセミナーで話す税理士の脇田弥輝氏

好評だった「精算が終わるまで帰れない」スパルタ制、経費精算カフェとはの脇田弥輝氏(脇田弥輝税理士事務所代表)は、息子が大学生になった頃から「彼女手当」を支給しているという。「家族手当」ならぬユニークなこの手当について以下、脇田氏にご寄稿いただいた。


「そういう時代じゃないよ」とは言っていたが──


息子のことが大好きな私ですが、「息子に彼女ができたらイヤ」という感情は、昔から全くなくて、「可愛い彼女をいつか連れてきてね」と思っていました。

彼女ができたら、おしゃれをしたり食事したり…お金がかかるだろうなぁと思って、せっかく楽しいデートしたいときに「お金がないから」という理由でケチな男になってほしくないな、とも思っていました。

それで、高校生だった長男に「彼女ができたら彼女手当でお小遣いを少し増やしてあげるから、彼女できたら言ってね」と言ってみました。家族ができたら「家族手当」があるように「彼女手当」があってもいいかな、とはかねてから考えていたのです。それに、息子にはケチな男にはなってほしくない、でも、デートのたびにお小遣いを渡すのもなんだかな、とも思っていました。そこで、「お小遣いアップ」に「彼女手当」というネーミングにしてみた、というところです。

最初は、「なんで?彼女ができたからって男が奢るとか、そういう時代じゃないよ」などと言っていましたし、その後も「あー、はいはい」くらいで、別にいらないよ、彼女できても言わないよ、といった感じでした。



ちなみに夫は、「おもしろいね!ママが彼女手当つけてくれるんだから、彼女ができたら言ったほうがいいよ」と言っていました。

それから数年、やっと親に紹介したい彼女ができたようで、紹介してくれたのです。その彼女は、可愛いし、感じもいいし、私は嬉しくなって、「約束通り彼女手当をあげるね」と言いました。彼女手当の話は常日頃してたわけではないので、覚えていたのか分かりませんが、そのときには素直に「ありがとう、もらいます」と言って、今でも毎月のお小遣いに少し上乗せしています。

大学生になってバイトやインターンもしていますが、彼女にも、友達との遊びにもお金はかかるようです。

ちなみに受給資格は自己申告。その代わりに「別れたら言ってね。不正受給になるからね」と言ってあるので、今のところ、まだ別れてないか不正受給してるかのどちらかです。


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文=脇田弥輝 編集=石井節子

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